2016年08月30日

暑い夏には'Too Darn Hot’〜ジャズヴォーカルお勧めレパートリー(3)

ライブで歌う曲を選ぶとき、その日の天候や季節に応じて選曲を考えたりしますが、私が今年の夏に歌っていたのは‘Too Darn Hot’。
コール・ポーター作のミュージカルの中の曲ですが、エラ・フィッツジェラルドの名盤“Ella in Berlin”(1960)に入っているので、聴いたことがある方もいらっしゃると思います。

歌詞はこちら。
今夜は暑すぎて彼女を誘ってロマンスするどころじゃないよ〜〜という内容です。
http://www.metrolyrics.com/too-darn-hot-lyrics-ella-fitzgerald.html

持っていた楽譜にはサビの前までしか掲載されていなかったので "Ella Fitzgerald Sings the Cole Porter Songbook"(1956)から、メロディーとコード進行を聞き取って譜面にしました。
ソングブックシリーズでのエラは、過度にフェイクせずに原曲どおりに歌っていることが多いので、こんな時の参考になります。

メルトーメはこの曲を凝ったアレンジにしています。テンポも早めでかっこいい。
アルバム“Swings Shubert Alley”(1960)で聴くことができますよ♪

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色々なアルバムを聴き比べていて気づくのですが、コールポーター・ソングブックのエラの歌は、‘it's too darn hot' といったシンプルな歌詞/メロディーのところでも、swingのリズムにしっかりとのっています。
フェイクやスキャットの技をきかせること=swingすること ではないということにあらためて気づかされます。

さて今年の夏、いつまでこの蒸し暑さが続くのでしょうか?

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2016年08月28日

観音姉妹さんのライブ

半年ぶりのスペシャルライブVol.2。
懐かしい日本の曲をアレンジのきいたコーラスで聴かせて下さるDuoです。

1stセットのテーマは花にちなんだ歌の数々。
2ndセットはザ・ピーナッツのメドレーなど夏にちなんだ歌。
‘Sing, Sing, Sing’や、里奈ちゃんのソロによる「オホーツクの舟唄」(知床旅情)も聞きごたえがありました。

姉方の菅原里奈ちゃんとは、今から25年以上前になるでしょうか、私がジャズヴォーカルのお仕事を本格的に始める前に、一緒に女性vocalグループで活動させていただいてたお仲間。
ストレートなメロディーで日本語の歌詞を表現するのは、私にとってはとても難しいことなのですが、彼女の歌声を聴いているうちに、一緒に練習していた昔のことが思い出されて、なぜか目頭が熱くなってしまいました。

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Vol.1でも聴かせていただいた「トルコ行進曲」。
安田祥子&由紀さおりさんの持ち歌らしいのですが、「安田姉妹のモノマネをする阿佐ヶ谷姉妹のものまね:by観音姉妹」というタイトルの動画を、You Tubeで発見してしまいました。芸達者です!

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posted by ありあ at 01:20| Comment(0) | ライブ聞きに行きました

2016年08月19日

藤澤由二さんのピアノとデュオ

8月17日は東京倶楽部本郷店でライブでした。
藤澤さんのファンのお客様も多数お越し下さいました。
繊細なバラードもバップも、何でもお得意の藤澤さん。
演奏していただく度に曲が違う表情になるのです。

今回も開演前のサウンドチェックで音合わせしたミディアム・ラテンの曲の、本番でのリズムが違うノリになっていたり。。。。
デュオなので、シンプルな編成の中での遊び心が、ヴォーカル好きな方にはたまらないと思いますよ♪

私の歌は、普段歌っていない楽曲を今回もいくつかとり上げてみました。
 ☆With A Song in My Heart〜ロジャース&ハートの曲。私はロリンズの演奏のイメージで少しアップテンポに。
 ☆Poinciana〜ポインシアナは真っ赤な花が咲く熱帯の樹木。もとはキューバの曲だそうでエキゾチックな恋の歌です。演奏で有名なのはアーマッド・ジャマルでしょうか。
 ☆Del Sasser〜ベーシスト、サム・ジョーンズのオリジナルでキャノンボール・アダレイの名盤“Them Dirty Blues”の演奏で知られています。カーメン・マクレエが歌っているのでヴォーカリストもよくとり上げている曲。
 ☆Too Darn Hot〜エラが名盤“Ella in Berlin”の中で歌っているコール・ポーターの曲なのでご存じの方も少なくないと思います。猛暑の季節にちなんで。

●IMG_0115_original.JPG●IMG_0255_original.JPG
撮影は古谷慎治さん

次回の東京倶楽部での藤澤さんとの演奏は10月13日(木)19:20から。
お待ちしています。

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posted by ありあ at 15:36| Comment(0) | ライブのご報告

2016年08月16日

ボサノバの名曲をジャズと融合:O Grande Amor〜ジャズヴォーカルお勧めレパートリー(2)

開催中のリオ・オリンピックのマスコットの名前は「ヴィニシウス」、パラリンピックのマスコットの名前は「トム」だそうです。

トムはアントニオ・カルロス・ジョビンのニックネームだそうで、彼は作詞家ヴィニシウス・ヂ・モライス(Vinícius de Moraes)とのコンビで、多くのボサノヴァの名曲を世に出してきました。
おいしい水やイパネマの娘、No More BluesやHow Insensitive、今回ご紹介する曲O Grande Amor(オ・グランジ・アモール)もこの2人による楽曲です。
  
かなり以前にこの曲を歌いたい生徒さんがいたので、英語の歌詞をネットで見つけ出してレッスンさせていただいたことがあります。
英語のタイトルはLove's Greatness。
ポルトガル語の詩をそのまま英語にしたようですが、寛大な愛の切なさが哀愁ただようメロディーにのせてとつとつと語られていくような歌詞になっています。
https://bossadaydreams.wordpress.com/2011/03/28/new-english-version-of-o-grande-amor/
英語で歌っている音源が見つからなかったので、譜割りを自分で考えて、私も持ち歌にしました。

この曲の演奏で私が好きなのはスタン・ゲッツが1967年に録音した“Sweet Rain”に収められたテイク。
ピアノがチック・コリア、ベースがロン・カーター、ドラムがグラディ・テイト。
しかしながらテンポが若干早いので、このイメージで歌うと歌詞の持つ切ない雰囲気がうまく表現できません。

スタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトが1963年に録音した“GETZ/GILBERTO”に収められたテイクはジョアンのポルトガル語のヴォーカルが入った緩やかなテンポ。
アントニオ・カルロス・ジョビンのピアノも加わっていて、ジャズとボサノバが不思議なバランスで融合されています。

ボサノバのけだるいリズムにあうのはやはりポルトガル語だと思うのですが、こちらのゲッツの演奏をイメージしながら歌っていると、英語の歌詞でも違和感なくリズムにのせられるような気がします。

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先のマスコットの名前はインターネットの投票で選ばれたそう。
さすがボサノヴァの国!と感心してしまいました。

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2016年08月06日

ジョビンの名曲でリオの空へ:ジェット機のサンバ〜ジャズヴォーカルお勧めレパートリー(1)

いつも同じ歌ばかり歌っていてもつまらない。
ジャズヴォーカルを勉強していて、新しくレパートリーに加える歌を探している皆様に、
私が好きなお勧めの曲をご紹介します。

今回ご紹介する曲は、アントニオ・カルロス・ジョビン作の「ジェット機のサンバ(Samba do Aviao)」。
英語のタイトルは‘Song of the Jet ’です。

ブラジルの航空会社のCM用に書かれた曲だそうで、歌詞には、旅客機の上空から眺めるリオの町の美しい景色が描かれています。

 〜グアナバラ・ベイの上空では、ケーブルカーが揺れていて
  眼下では小さなヨットもサンバを踊ってる

ボサノバのリズムにのって、歌詞の風景を頭に思い描きながら歌っていると、ちょっとした旅行気分に浸れて気持ちがいいですよ。
歌詞の中に「この飛行機はこれより着陸態勢に入ります。シートベルトを閉め、お煙草はご遠慮下さい」なんていう機内アナウンスのセリフも出てきます。

私はポルトガル語があまり得意でないので英語で歌っていますが、ピンキー・ウインターズ(Pinky Winters)が“Winters In Summer”というタイトルのボサノバ・アルバムで、英語で歌っているのが参考になります。
このアルバムのタイトル、自分の名前Wintersにひっかけているところがおもしろいですよね。

いよいよリオ・オリンピック。
TVなどでコルコバードのキリスト像を目にする度に、このメロディーが頭に浮かんでいます。
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2016年08月04日

佐藤ミドリ BANDとライブ

7月27日は池袋ホットペッパーでライブでした。
ミュージシャンは佐藤ミドリさん(pf)、うのしょうじさん(b)。今回からドラムの宮一佐知生さんが加わり、ますますパワーアップしました。

宮一さんのブラシだと気持ちよくswingできる。。さすがにベテランの腕です。
うのさんのベースは、チャレンジングにしかけてくれるスリリングさがたまりません。
そんなミュージシャンの演奏をパワフルにリードするミドリさん。
日頃から一緒に演奏しているメンバーだと、気心知れている分色々なことができるんだな〜とあらためて感じます。
☆IMG_0092_original (3).JPG ☆IMG_0930_original (2).JPG
撮影:古谷慎治

次回のホットペッパーは、同じメンバーで9月1日(木)。
お待ちしています。
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posted by ありあ at 17:22| Comment(0) | ライブのご報告

マリーナ・ショウ “Who Is This Bitch Anyway?”〜‘Jazz’Vocal 名盤・名唱(1)

ジャズ好きな方の中には、ヴォーカルのアルバムはちょっと・・・という方もいらっしゃるのでないかと思います。
このコーナーでは、‘ジャズ’ のアルバムとして聴き応えがあるお勧めをご紹介していきます。
Jazz vocalistが選ぶ名盤・名唱。
ジャズ評論家の方やリスナー歴が長いジャズファンの方のお勧めとは別の視点に立った、新しい発見がありましたら嬉しいです。

第1回目にご紹介するのは、Marlena Shaw の“Who Is This Bitch Anyway?”(1975)。
ジャズやソウルといったジャンルを超えて愛されてきた彼女が残した傑作です。

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ジャズ・ファンクありバラードありで、アルバム全体の構成も素晴らしいのですが、私が特に好きなのはオープニングを飾るマリーナのオリジナル‘Street Walking Woman’。

3分間に及ぶ長い男女のチャットの後でようやくフェイド・インしてくるテーマは、16ビートと4ビートが繰り返される変化に富んだ構成。
彼女のような歌唱力がなければとうてい歌いこなせないだろうと思わされますし、どうしたらこんなにカッコいい楽曲が生まれてくるのだろうと、聴く度に感心してしまいます。

さて、あらためてご紹介するまでもないこちらのアルバムを今回取り上げたのにはちょっとしたワケがありまして。。。

体調を理由に引退するという彼女の最後の日本公演に、なんと私は先週行きそびれてしまったのです。 
今年73才なので引退も仕方がないのかもしれないですが、パワフルにはじける彼女のステージを二度と堪能できないと思うと残念でたまらず、ここ数日このアルバムを何度も繰り返し聞いていた・・・という次第。

今回のツアーも、このアルバムで共演したChuck Rainey(b) David T. Walker(g) Larry Nash (pf) Harvey Mason(ds)といったメンバーが一緒でしたが、アルバムではLarry Carlton(g)のからみも楽しめます。

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posted by ありあ at 03:26| Comment(0) | ‘Jazz’Vocal 名盤・名唱