2016年09月12日

ブランフォード・マーサリス&カート・エリングの新譜

MichikaちゃんがリリースしたCDがJazzweekのチャートで何位に入っているかチェックするようになってから、チャートにランクインしているほかのCDも気になってきました。

このところ聴いていたのは、先週まで2位だったBranford Marsalis & Kurt Ellingの“The Upward Spiral”
ブランフォードのカルテットに、私の大好きなカート・エリングが全曲フィーチャーされています。
メンバーは、Branford Marsalis(ts,ss)、Joey Calderazzo(pf)、Eric Revis(b)、Justin Faulkner (ds)、Kurt Elling (Voice)。
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今月号の『Jazz Life』には、「ジャズ・バンドとシンガーという関係性ではなく、ひとつの楽器としてのヴォーカルをカートに担ってもらった」とブランフォードが述べているインタビューが掲載されていました。

カートが詩を書いて語り、ミュージシャンがインプロバイズする曲があったり、スティングの曲やビリー・ホリデイの持ち歌が取り上げられていたりと、バラエティに富んだ選曲の中で、カートは曲調にあった情感を、時にロマンチックに時に力強く「七色の声」で表現しています。

私のお気に入りは、ガーシュインの“Porgy & Bess"の曲で‘There's a Boat Dat's Leavin' Soon for New York (ニューヨーク行きの船が出る)’。
アップテンポにswingしていてゴキゲンです。ブランフォードのソプラノ・サックスの音色も美しい。

このメンバーでの来日公演、実現するといいのですが。

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posted by ありあ at 01:07| Comment(0) | お勧めCD/ミュージシャン

2016年09月09日

個性的な北欧の歌姫:カーリン・クロッグ〜‘Jazz’Vocal 名盤・名唱(2)

ノルウエー出身のKarin Krog (1937 - )は、あらゆるスタイルの演奏に挑戦して個性を発揮するタイプのヴォーカリストです。
器楽的なアプローチによる前衛的な作品もあれば、ヴォーカリーズもある。
自由奔放なチャレンジ精神が刺激的です。

声が少しハスキーでcuteなところが私は大好き。
bopミュージシャンのデクスター・ゴードンやケニー・ドリュー、フリー・ジャズのアーチー・シェップといったタイプの違うミュージシャンとの共演や、スティーヴ・キューンとの一連の共演など、超大物ミュージシャンのプレイと一体となった演奏が楽しめるアルバムが多いのも魅力です。

その中から今回はスタンダードを集めたアルバムをお勧めとして選んでみました。
はじめに、彼女の2枚目のリーダー作“Jazz Moments”(1966)。
メンバーはKenny Drew(p)、Niels-Henning Ørsted Pedersen(b)、Jon Christensen(ds)、Jan Garbarek(ts)です。

1曲目は軽快にswingする‘I've Got Your Number’。
トニー・ベネットやペギー・リーも歌っていますが、カーリンのこのテイクのテンポが曲にとてもよくあっていて、一度聴くとしばらく耳に残って忘れられなくなるような歌い方です。

2曲目はバラードで‘Old Folks' 。
ロング・トーンを駆使してサビの部分を盛り上げていますが、声がcuteなので、重苦しくない。
さらりと語るように歌っていたかと思えばロングトーンで盛り上げていくダイナミクスが素晴らしいです。

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次のお勧めは“I Remember You”(1980)。
ミュージシャンはWarne Marsh(ts)と Red Mitchell(b)です。
彼女は、楽器の音が人間の声に似ているからという理由でテナー奏者とよく共演しています。
先に紹介したアルバムのペデルセンもそうでしたが、技巧派のベーシストとの共演が多い気がします。

このアルバムで興味深かった曲は‘Lester's Happy’。
Lester Youngの名演で知られている‘Sometimes I'm Happy’をヴォーカリーズにした曲で、ヴォーカリーズの開祖と言われているKing Pleasure (1922 –1981)が歌っていました。

何年か前にスティーヴ・キューン・トリオと来日した彼女のライブを聴きにいったことがありました。
またそのような機会があったら嬉しいのですが、叶うでしょうか。。

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posted by ありあ at 02:34| Comment(0) | ‘Jazz’Vocal 名盤・名唱

2016年09月05日

今月の池袋Hot Pepper

9月1日(木)は恒例になりました佐藤ミドリ(p)トリオとのライブでした。
メンバーはパワフルなミドリさんと、うのしょうじさん(b)、宮一佐知生さん(ds)。

この日の私の新曲はバラードでI'll be Around。
ビリー・ホリデイのアルバム "Lady in Satin"に入っている曲です。
好きだった人が新しい恋に破れても、私はいつもあなたの近くにいるから。。。。
ひとり思い続けている恋。。。切ないですね。

ちょうどこの時セルジオ・メンデスが来日していたので、私の十八番、Mas que nadaもご披露しました。
うのさんは、ラテンもswingもがっつりと演奏して下さる方。
バラードの曲では、アルコ(ウッド・ベースを指で弾かず弓で弾くこと)でドラマチックにエンディングを盛り上げて下さることも。
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撮影:古谷慎治

次回のHot Pepperでのライブは11月17日(木)20時から。
お待ちしています!

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posted by ありあ at 15:03| Comment(0) | ライブのご報告

2016年09月03日

Michika Fukumori “QUALITY TIME”発売記念ライブ

16年前にNYに渡って、今は向こうでバリバリ活躍している福森道華ちゃん。
渡米される前は、あちこちで演奏をご一緒していただいていたのですが、この6月にアメリカの老舗ジャズレコードレーベルSummit Records社から2枚目のアルバム ”Quality Time" をリリース。
その発売記念ツアーがあるということで、8月31日(水)赤坂Tonaliteに行って参りました。
この日のメンバーは、福森道華さん(p)、石川政実さん(g)、公手徹太郎さん(d)、山本裕之さん(b)。
道華ちゃんの繊細なタッチの演奏に、ワイルドな演奏が持ち味の石川さんが加わっていて楽しめました。

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〜TonaliteのHPから〜

そしてCDはこちら。
リズムセクションは、Aidan O'Donnell(b), Billy Drummond(ds)。
今回も、彼女の師であるSteve Kuhn氏がプロデュースをしています。
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ライブでもCDの曲をいくつか演奏して下さいましたが、私が時に好きなのは、彼女のオリジナルの‘Story I Want to tell you’。
ジャズワルツですが、旋律がどこかもの悲しくて、「主人公はいったいどんな話をしたいんだろう」と想像力をかき立てられてしまうような曲。
歌詞をつけて歌ってみたくなります。

やはりオリジナルの‘Cat Walk’は、繊細な中にファンキーなサウンドがミックスされたブルース。
無駄な音が一つもない、彼女の繊細で知的な演奏は、ピアノトリオで聴くとその美しさが一層際立つようです。
そしてこのアルバムは、なんと2017年グラミー賞にエントリーされているとのこと!

8月に出た雑誌“JAZZ JAPAN”でのインタビューで、彼女はこのように語っていました。
「ジャズの聖地であるNYで、日々ミュージシャンとして仕事をし、上をめざしていくことは容易ではなく、日々緊張感を持って仕事をしています。私の前にも後にも何百人もピアニストが並んでいて、代わりがいくらでもいることを思えば“この仕事はMichikaでなければならない”と思って頂けるように、一つ一つの仕事に誠心誠意を込め、ベストを尽くすように心掛けて、10年以上が経ちました」

彼女が渡米したとき、私は日本に残るけれど、日本で出来ること、やらなければならないことが私の場合まだまだあるはずだから・・と思って気持ちを引き締めていたのですが、この間、どれほどの緊張感やストイックさを持って自分の演奏に向き合ってきたのか、振り返ると反省ばかりです。
道華ちゃんありがとう。またあなたから刺激を受け、励まされました。

ジャズ喫茶マイルストーンで、店主の織戸さんと“JAZZ JAPAN”の記事を見ていたとき、道華ちゃんの1枚目のCDを持っていた織戸さんは、「地道に努力してきた結果だよね」と関心しておられました。
お店のいいオーディオで早く聴いてみたいです。

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posted by ありあ at 12:17| Comment(0) | ライブ聞きに行きました