2017年01月28日

絶妙なタイム感覚:シャーリー・ホーン〜‘Jazz’Vocal 名盤・名唱(8)

以前にこのブログでも新しいアルバムを紹介したピアニスト兼ヴォーカリストのShirley Horn (1934 –2005)。
彼女がニューヨークに進出したのもマイルス。デイヴィスらの勧めがあったからで、多くのジャズ・ミュージシャンが賞賛してきた実力派です。
私の周りのシンガーにも彼女のファンが多数おられます。

今回は手持ちのアルバム23枚を年代順に聴いていきましたが、バラードの美しさもさることながら、力強いスタイルのswingもお得意で、どれがお勧めなのか迷うほどでした。

有名なアルバムではマイルスのレパートリー曲を97年に録音し、グラミー賞を受賞した“I Remember Miles”がありますが。

ここでは、マイルスが珍しくヴォーカリストのサイドマンで参加した1991年録音の“You Won't Forget Me”をご紹介します。
マイルスが、亡くなる直前のミュート・プレイをタイトル曲で披露しており、そのほかにも、ウィントン・マルサリス(tp)、ブランフォード・マルサリス(ts)、トゥーツ・シールマンス(g, harmonica)といった豪華なゲストが参加しています。

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マイルスから彼女が評価されていたのも「間」の感覚が彼の演奏に共通していたからではないかと言われたりしていました。

彼女の場合‘It Had to Be You’のようなバラードで聴かれるテンポが超スロウ。
swingする曲でも、歌うフレーズの合間にオブリガート(ソロの合間にメロディを入れること)がしっかり絡んでいます。

ヴォーカリストとピアニストが別々の場合には、フレーズの最後にヴォーカリストが意識的に間をとると、ピアニストがそれに気づいてオブリをはさんでくれて、両者の掛け合いになったりします。
あるいは、ピアニストのオブリを聴いていて、それらが終わったタイミングで歌のフレーズを入れたり。
私の場合はそんな感じで、そうやってその場その場での掛け合いを成立させるところに、スリリングな面白さがあるのですが。

彼女の場合には、それらを一人でやっているのですから、自分の歌にピアノのサウンドを絶妙に絡ませることができるわけで。
変化がつけにくくなる超スロウのバラードでも、合間にコーンとアクセントを効かせたサウンドを響かせたり。

そのほかに私が好きなアルバムは、ジョー・ヘンダーソン(ts)やエルビン・ジョーンズ(ds)が参加している“The Main Ingredient”(1996)。
比較的初期のアルバムでは“A Lazy Afternoon”(1978)。

ばりばりスキャトをしたり、原曲の姿をとどめないようなアレンジをしたりといった派手さはないですが、歌心がわかる歌伴がしたいと願うピアニストの方にも格好のお手本になる名演ぞろいです。

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posted by ありあ at 13:25| Comment(0) | ‘Jazz’Vocal 名盤・名唱

2017年01月27日

佐藤ミドリ(p)トリオとのライブ

1月26日(木)は池袋Hot Pepperでした。
佐藤ミドリさん(p)が、うのしょうじさん(b)、宮一佐知生さん(ds)のお二人をばりばり引っ張っていく演奏が醍醐味の、恒例ライブ。
お越し下さった皆様、寒い中ありがとうございました。

私のこの日の新曲は
#In Your Own Sweet Way
デイヴ・ブルーベックの曲。勝手にやり放題の男性に振りまわされてるという歌詞です。
カーメン・マクレエが彼と共演しているアルバムで歌っていますが、私はマイルスのアレンジをいただいてみました。

#Stars Fell On Alabama
多くのミュージシャンやシンガーが取り上げている大スタンダードナンバー。
星降るアラバマ。“白い野原でKissをする私たちはドラマの一場面にいるかのよう”

#If This isn't Love
“これが愛でないなら世の中はおかしい” 突然の胸躍るできごとに困惑しちゃってるのでしょうか?
超アップテンポのイメージがあったので、私もそのように歌ったのですが、サラ・ヴォーンのライブ盤を聴いてみたら、結構ゆったりしたテンポでした。次回は私も。

#I'm Old Fashioned
“昔から変わらないものが好き。そしてあなたも変わらずにいてくれたなら”
先月ライブを聴きに行ったマルガリータ・ベンクトソンが歌っていたので、私も自分なりにアレンジしてレパートリーにしてみました。

#Brasil
ポルトガルではまだ無理なので、サンバのリズムで英語で歌いました。
クレオ・レーンとメル・トーメがエキゾチックにデュオで歌っていたアルバムがあります。

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撮影★古谷慎治

次回のHot Pepperでのライブは4月6日(木)20時から。
リクエストもありましたらお待ちしています♪

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posted by ありあ at 21:55| Comment(0) | ライブのご報告

2017年01月25日

詩は自由に読んでいい?!

Eテレの番組「100分で名著」で、今月から中原中也の詩集を取り上げています。
詩が取り上げられるのはこの番組でははじめてで、解説は作家の太田治子さん。
今年は中也の生誕110年、没後80年の節目の年だそうです。

汚れちまった悲しみに・・・という書き出しで有名な詩がありますが
具体的にどのような悲しみなのか書かれていない。
それだけに、誰もが自分の悲しみをこの詩に重ねられるし、自分にとって詩がオーダーメイドのものになるところが中也のすごさ。
詩は自由な精神で書かれるものなので、読むのも自由でいい・・とのことでした。

先日はじめて詩集評のご依頼をいただきました。
井上敬二さんの『詩集−答えのない季節』(明文書房)です。
どうしたものやらと困りましたが、中也の詩の解説をうかがって、何が正しいか正解があるわけではないんだ・・と気持ちが楽になりました。

明日は池袋 Hot Pepperでライブです。
聴いてくださる方がそれぞれの人生を私の歌に重ねて、心を寄せていただけるような演奏ができればと願います。

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posted by ありあ at 23:05| Comment(0) | 日記

2017年01月06日

偶然出会えた1枚〜今日のジャズ喫茶(2)

今年はじめてうかがいました。高田馬場のマイルストーン。

かかったCDは、私が最も敬愛するドラマー、ブライアン・ブレイドの“Brian Blade Fellowship” (1998)。
同じことをいつもブログで書いて申し訳ないのですが、家で聴くのと全然違う!

彼の演奏はダイナミクスが強烈にきいているのですが、繊細なリズムが刻まれていても、すみずみまで耳元で響きます。
目を閉じると、ライブで華麗にドラミングする彼の姿が浮かんでくるよう。

店長の織戸さんも彼のアルバムは全部持っているとのことでしたが、いい音で聴くことで、このアルバムが名盤だと、私もあらためて再認識できました。

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#前回のブログで書き忘れたのですが、マイルストーンのオーディオはJBLだそう。
こちらのサイトにお店の紹介がありましたよ♪
http://jbl.harman-japan.co.jp/soundofjbl/shop/milestone/

次にかかったのは、なんと!私が探していたスティーブ・キューン・カルテットの“Last Year's Walts”。

ヴォーカリストのシーラ・ジョーダンが参加しているライブ盤で、1981年の録音です。
ECMのアルバムなのにexcitingなノリの演奏で、シーラのスキャットも空間を舞うように自由奔放。
私も天を舞うような、至福の時間を過ごすことができました。

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貴重な音源を聴くことができるのは、老舗のジャズ喫茶ならでは。
一年のうちお店がお休みなのは、12月31日からの3日間だけだそうです。
お体に気を付けて、今年も素晴らしいアルバムを聴かせてください。

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posted by ありあ at 00:03| Comment(0) | 今日のジャズ喫茶

2017年01月05日

新年のご挨拶

あっという間に1月の5日。

訳あってここ数日、深夜まで連日PCの前に座って作業し、朝方眠ってまたPCと格闘・・という日々を過ごしていました。
お正月だというのに、大好きなこの時期恒例のお笑い番組も堪能できなかったのですが。

昨日無事区切りがついたので、今日は体調を整えに、久しぶりにピラティスに行ってきました。
別のスタジオでの筋トレは、昨年何クールかのコースを終えただけで、その後行かずじまいになっていたのですが。
今日行ったスタジオでのピラティスは、呼吸や体幹、インナー・マッスルを鍛えたり・・といった、私にとって役立ちそうなメニューを組んでくれるので、続けて通っています。
ヴォーカリストとしての体を鍛えるのも修業のうち。

体力づくりに限らず、例年年のはじめに自分自身のヴォーカル・トレーニングの計画を立て、進捗を記録しているのですが(いわゆる目標管理ですね)。
計画は変更に変更を重ね、歩みが遅々として進まないまま、何年も過ごしてきました。

今年の目標は「ストイックに毎日修業を積む」。
いい演奏をお届けできるように精進して参りますので、今年も応援よろしくお願いいたします。

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posted by ありあ at 16:03| Comment(0) | 日記