2017年02月27日

グレゴリー・ポーターのJazzアルバムを聴くなら

パワフルなバリトン・ヴォイスのGregory Porter。1971年生まれで現在45歳です。
Take Me to the Alleyが、2017年のグラミー賞・最優秀ジャズ・ヴォーカル・アルバム賞を
受賞しました。

2014年にはLiquid Spiritで既に同賞を受賞済み。
2012年にリリースされたアルバムBe Goodの中のReal Good Handsという曲はBest Traditional R&B Performance部門にノミネートされていました。
若い頃から教会でゴスペルに親しんでいたというインタビュー記事も。
ジャンルを超えて活躍している実力派ヴォーカリストです。

Jazz好きな方が楽しめるのはどれか、この機会に全アルバムを年代順に聴いてみました。
お勧めできるのは2010年のデビュー作Water。
インディーズ・レーベルながら、こちらも最優秀ジャズ・ヴォーカル・アルバム賞にノミネートされた作品です。

ウェイン・ショーターの作品Black Nileでは、グレゴリーのパワフルなスキャットが圧巻。
フレディ・ハバードやショーターとの共演で活躍していたベテラン、ジェームス・スポルディング(as) が参加しているのも聴きどころです。
バラードSkylarkでは、極上のスタンダード・ナンバーを堪能できます。

一度聴くと頭から離れないソウルフルな1960 What? という曲は、デトロイトの暴動を歌ったプロテスト・ソングだそう。
song writerとしての彼が、シンプルで印象的なフレーズにどのようなメッセージを乗せるのか、こだわりを持って作品を仕上げている様子がうかがえます。

ジャズに限らず彼の代表曲を楽しみたい方には、ライブ盤Live in Berlin (2016) があります。

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いつも帽子をかぶってるグレゴリー。
ユニークなルックスがチャーミングですね♪

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posted by ありあ at 00:40| Comment(0) | お勧めCD/ミュージシャン

2017年02月26日

観音姉妹さんのライブ Vol.3

2月25日は菅原里奈ちゃんの女性Duo、観音姉妹さんの3回目のスペシャルライブでした。
毎回テーマを決めて新しい選曲でコーラスを披露して下さいます。

今回私が聴き惚れたのは、里奈ちゃんの迫力あるソロで「イヨマンテの夜」。
歌唱力がないと到底歌いこなせない曲です。

里奈ちゃんのステージを見ていると、20代の頃、一緒にヴォイストレーニングをやったりしながらあれこれ活動していた日々を思い出します。
自分の声にあっているのがどういった曲なのか、ちゃんとわかっていてレパートリーを仕込み、歌い込んでいるところは、昔も今も変わりません。

音楽のジャンルは違いますが、"歌い手として立つ"ということがどういうことなのか、いつも私のお手本になってくれているりなちゃん。
今回もどうもありがとう。

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posted by ありあ at 03:11| Comment(0) | ライブ聞きに行きました

2017年02月24日

遅咲きの実力派:ルネ・マリー〜‘Jazz’Vocal 名盤・名唱(9)

CD全部聴きからのお勧めピックアップ。
今回ご紹介するのは、先のグラミー賞にノミネートされた黒人女性ヴォーカリストRené Marie。
1955年生まれの今年61歳です。

祖国アメリカをテーマにしたアルバムなど、songwriterとしてユニークな自作曲を近年数多く発表していますが、私が魅力を感じているのは、多様な発声法を駆使した変貌自在な彼女の表現法。
ダイナミクス(音量の変化)も巧みです。

スタンダード・ナンバーを多くとりあげているアルバムで、それらの曲がどのようなアプローチで演奏されているのか聴いていくと興味深い発見ができます。
そのようなアルバムは初期のものが多いですが、お勧めはスタンダードが多く収められた Vertigo(2001)。

ベースとブラシワークだけのドラムをバックに巧みなスキャットを披露するThem There Eyes。
マルグリュー・ミラーのピアノとのDuoによるバラードが美しいDetor Ahead。
南部を歌ったアカペラのDixieからの、シャウトするStrange Fruitのメドレー。
公民権運動を支持するビートルズの曲Blackbirdでは、エキゾチックな雰囲気のリズムパターンによるアレンジが個性的です。

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ライブ盤では、ニューヨークの老舗クラブJAZZ STANDARDで吹き込まれた2003年のLive at Jazz Standardで、変化に富んだ演奏スタイルでアレンジされた曲の数々を聴くことができます。

Where or Whenのようなシンプルな曲は、楽曲の良さを出しにくいのですが(少なくとも私は)、彼女は曲のイメージを豊かに膨らませて表現の可能性を試しているかのよう。
ピアノとのDuoのI Love You Porgyではダイナミクス(音量の変化)が美しい。
アカペラによるBoleroからのメドレー、レナード・コーエンの曲Suzanneでは、Boleroのリズムパターンによるアレンジが面白いです。

子育てのために歌をあきらめていた彼女が、プロのヴォーカリストとして活動を始めたのが42歳の時。
活動を反対する夫と別れ、家を出てデビュー作を発表したのだそうです。

才能に溢れていたからこそ今の活躍があるのだと思うのですが、自分の人生の舵を大きく切る決断をした彼女の歌への情熱に、私も励まされます。

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posted by ありあ at 11:53| Comment(0) | ‘Jazz’Vocal 名盤・名唱

2017年02月21日

藤澤由二氏とDuo

2月20日(月)は東京倶楽部本郷店で恒例のライブでした。
雨模様の中お越し下さったお客様、有り難うございました。
今回はバレンタインにちなみ、恋の歌を特集してお届けしました♪

今回の新曲は
#I wish you Love
切なくけなげな失恋の歌をミディアムswingで。私が好きなのはナンシー・ウイルソンのヴァージョン。
‘あなたとうまくやっていけないことは判っているから、あなたが誰かを愛することを心の底から願ってる’

#This is Always
チェット・ベイカーが歌っていた美しいメロディーラインのバラード。
“時々ではなく「いつも」 たぶんではなく「常に」。これが本当の愛の始まり”

#I Should Care
バラードで演奏するミュージシャンが多い中、チェット・ベイカーがミディアムswingで歌っていたのを参考に。
“くよくよ悩んで当然だよね。あなたみたいな素敵な人とは二度と巡り会わないだろうから”

#Folks Who live on the Hill
カーメン・マクレエやメル・トーメの名唱が残っているあたたかな愛の歌。
“いつか二人で家を建てて「丘の上に住む人たち」って呼ばれるようになるの”

#It's De-Lovely
アニタやエラも歌っていたコール・ポーターの曲。言葉遊びみたいな歌詞とリズムがユニーク。
“あなたと恋の気分で超ゴキゲン!”

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撮影:古谷慎治

次回の東京倶楽部本郷店での藤澤さんとのライブは4月26日(水)です。
ピアノとのDUOにぴったりなリリカルな春の歌を特集してお届けします。
皆様是非聴きにいらして下さいね。

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posted by ありあ at 15:48| Comment(0) | ライブのご報告

2017年02月14日

そしてグラミー賞・・・

グラミー賞Best Jazz Vocal Album はグレゴリー・ポーターの Take Me To The Alley が受賞しました。
彼のCDは以前にジャズ喫茶で耳にしてからコレクションしていたのですが、しっかり聴いていなかったので、この機会にお勧めがあればこのブログでもご紹介したいと思います。

そして同じ日、なんとアル・ジャロウ氏が亡くなったとの訃報が。。。
このところ体調を崩していたと言われてましたが、76歳だなんてまだ若いです!

彼はグラミー賞史上初めて、JazzVocal、Pops、R&Bの3部門を受賞した偉大なヴォーカリスト。
私もJazz Vocalをはじめたばかりの頃、彼のアルバムを繰り返し聴いて勉強した想い出が。

1978年に、はじめてグラミー賞のBest Jazz Vocal Performanceを受賞したライブ・アルバム“ Look to the Rainbow”に収録されている彼の代表曲‘Take Five’を繰り返し聴きながら、ご冥福をお祈りしました。

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posted by ありあ at 23:49| Comment(0) | 日記

2017年02月11日

聴いてみました★グラミー賞ノミネート作品(その2)

2017年のグラミー賞Best Jazz Vocal Albumのノミネート作品を引き続きご紹介。

はじめにRené Marieの“Sound of Red”
彼女は2015年にもノミネートされています。

今回のアルバムはアレンジも含め、全曲が彼女自身のオリジナルという意欲作。
歌と楽曲・アレンジの素晴らしさで、始めて耳にする曲ばかりでも十分に楽しめます。
私がいいな〜と思ったのはIf You were Mineという曲。
表現豊かにswingし、聴いていて思わずYeahhh!とかけ声が出てしまいました。

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1955年生まれの彼女。プロのシンガーとしてのキャリアは41歳かららしい。
これからますます円熟していきそうで、応援したくなります。

次いでThe Tierney Sutton Bandの“The Sting Variations”
ティアニー・サットンは1963年生まれ。
2006年、2010年、2012年、2014年にもそれぞれノミネートされています。

今回のアルバムはスティングの曲をジャズにアレンジ。
恥ずかしながら私、この中の彼の曲は、以前に生徒さんのご希望でレッスンして差し上げたFragileしか知らなかったんです。。。

しかしながら、例えば1曲目の Driven to Tears では、マイルスのSo Whatのイントロやソロが織り込まれていたりしてユニーク。
スティングの原曲を知らない方でも十分に楽しめます。

ポピュラーな曲のカヴァー・アルバムと全曲オリジナル・アルバム。
対照的な2作品をご紹介しましたが、前回取り上げた3枚のアルバムを含め、どれが受賞の栄誉に輝くのでしょうか。

これまでのノミネート回数の実績を考えると ティアニー・サットンかな?と思いますが、個人的には意欲的な作品を世に出し続けているルネにとって欲しい。。。

この2人がこれまで出したCD。
私もコレクションしていて、このブログでもお勧めを紹介しようと思っていたところでした。
AccuJazz.ComというサイトのVocal Jazzのチャネルでたまたま耳にし、どちらも歌唱力がすばらしかったので。

お気に入りのミュージシャンの新譜は、Jazz LifeやJAZZ JAPANといった雑誌でチェックできますが、こちらのサイトではそれまで聴いたことがなかったミュージシャンの素晴らしい演奏に出会えます。

グラミー賞の授賞式は2月13日(月)9:45からWOWWOWで放送されるそうです。

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posted by ありあ at 01:56| Comment(0) | お勧めCD/ミュージシャン

2017年02月02日

聴いてみました★グラミー賞ノミネート作品(その1)

勉強不足で最近のJazz Vocal界の動向に疎かったので、2017年のグラミー賞Best Jazz Vocal Albumに何がノミネートされているか調べてみました。
昨年のJazz Chartにそれぞれランクインされていた記憶は残っているのですが、この機会に全部聴いてみることに。

“Upward Spiral” − Branford Marsalis Quartet With Kurt Elling
このブログでもご紹介した大好きなカート・エリングが参加したアルバム。
彼は、コルトレーンとジョニー・ハートマンに捧げた“Dedicated to You”で2010年にもこの賞を受賞をしています。

“Take Me to the Alley” − Gregory Porter
深みのあるバリトン・ヴォイスのグレゴリー・ポーターは1971年生まれ。
いつも帽子をかぶってるユニークなルックスのおじさんです。
2010年にファースト・アルバムを出した遅咲きですが、2014年に“Liquid Spirit”でこの賞を受賞しており、本作はソロ4作目。

R&Bファンの方に好まれるソウルフルな楽曲が多いですが、このアルバムの中の彼のオリジナル‘Fan The Flames’はジャズ好きな私が、思わず繰り返し聴いてしまった曲。
ちょっとしたフレージングがカート・エリングの歌い癖と激似だったように感じたのは私の気のせいでしょうか?

“Harlem On My Mind” − Catherine Russell
Jazz & Bluesシンガーのキャサリン・ラッセルは1956年生まれ。
2006年に最初のソロアルバムを出していて、本作は6枚目です。

ビリー・ホリデイやダイナ・ワシントンの影響を受けたと書いてあったので、ハスキーにビブラートを効かせながら歌い上げるソウルシンガーのような歌声を予想していたのですが、演奏スタイルは昔懐かしいニュー・オーリンズ・ジャズを思い出させるもの。
お父上のルイス・ラッセル氏がルイ・アームストロングと共演していたピアニストだったらしく、その影響なのかもしれません。

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そのほかには、私が好きなヴォーカリストのアルバムが2つノミネートされていました。
“The Sting Variations” − The Tierney Sutton Band
“Sound of Red” − René Marie

こちらのご紹介は後日あらためて。

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posted by ありあ at 21:28| Comment(0) | お勧めCD/ミュージシャン