ジョージ・クラビンのプロデュースにより、彼のジャズ・レーベル、レゾナンス・レコードからファースト・アルバム“Smile”がこのほど発売されました。
説得力のあるヴォーカルというのが第一印象。
声の艶やかさ、天性のスウィング感に加えて、ディクションの確かさが際立っているので、何を歌っているのか歌詞が明瞭に聞き取れて、歌の世界がぐいぐいと迫ってくるのです。
力強い歌唱で印象的だったのはI'm Okay。
アルゼンチンのピアニスト、エディ・デル・バリオが作曲し、ダイアン・リーヴスがレコーディングしていた曲です。
ライナーノーツによれば、タワンダは、ダイアン・リーヴスから大きな影響を受けているそうで、この曲についても、強さと誇りを感じさせる、地に足の着いた曲・・・と語っていました。
タワンダはスキャットも自在ですが、彼女の使うシラブルやフレージングの中には、ダイアン・リーヴスを思わせるところも随所に感じられたような。
What a Little Moonlight Can Do や Out of This World といったテンポの早いスタンダード曲がチャレンジングで新鮮でした。
ドイツ生まれの母親とモザンビーク出身の父親のもとで、国際色豊かな音楽を聴いて育った彼女は、進学したサンタフェ芸術デザイン大学でジャズに出会い、解放的なジャズの世界に衝撃を受けたとのこと。
このアルバムを聴いていても、ポジティブな思いを各々の楽曲から感じ取ることができました。
これからの活躍に注目です。


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