2015年01月18日

ジャズボーカルって何? はじめて聴くジャズボーカル(1)

ジャズボーカルのCD、どれから聴いていいのかわからないので、
こんなのがいいよっていうのをブログで紹介して欲しいというご要望をいただきました。
今日から何回かにわたって、少しずつ書いていきますね。
私はジャズボーカルの「評論家」でも「マニア」でもないですが、
日頃こう思っているよ、というボーカリストとしての自分なりの思いなら、何か語れると思いますので。

そこでまずは「ジャズって何?」ということなのですが。
四谷のジャズ喫茶「いーぐる」の店主である後藤雅洋氏はその著書『ジャズ完全入門!』の中で
「ジャズは、それぞれが個性的なミュージシャンたちの“演奏”を聴く音楽」だと書いておられます。
演奏で自分なりの個性を発揮するにしても、
クラシックの場合は作曲家の意図した楽曲の本質から外れるような演奏は認められないだろうし、
ポピュラー音楽もヒット曲であるほどその楽曲のイメージを大切にしているはず。

それに対して優れたジャズの演奏家は、曲目自体は自分の個性的な演奏を聴かせるための素材にすぎないと考えている、というのです。
ではジャズボーカルの場合はどうなのでしょう。

歌詞をつけないで全部をスキャットで歌う場合を除けば、ボーカルとほかの楽器との違いは、歌詞がついていること。
楽器でジャズを演奏する方の中にも、その曲がどんな歌詞か理解した上で演奏する方もいらっしゃいますが
ボーカリストは歌詞を実際に歌うわけですから、その歌詞が表現している楽曲の意図から外れるわけにはいきません。

楽曲そのものを大切にしながら、自分なりの個性的な演奏をするという同時に2つのことを、ジャズボーカリストは考えていかなければいけないわけで
両者をどのように両立させていくのかが難しいところだと感じています。

ボーカリストによって声のトーンや音域が違うので、それだけでも個性の違いが現れますが
メロディをくずしたり、ジャズのノリにあわせてリズムを変えたり(フェイクと言います)、テンポを変えたりすることによって、自分なりの表現が可能になります。
私の場合、こんな風に歌いたい〜〜という思いが強すぎると
この曲はもともとそういう曲じゃないのよねえ、とレッスンの時に注意されてしまうことがしばしばあり、
その度に、ジャズボーカリストとして演奏することの難しさを感じてます。。。。

(ボーカリストを含めた)ジャズの演奏家が表現する個性の違いをリスナーとして味わうためには
こんなやり方はいかがでしょうか。

・その演奏家が、自分が知っている曲をどう演奏しているか聴いてみる
・同じ曲を演奏している複数の演奏家の演奏と聴き比べる
・いわゆる「名演」「名盤」と言われているそのほかの曲の演奏を味わう

自分が知っている曲なら、ええっ?こんな演奏もあるんだ・・という新鮮な発見があるでしょうし
複数の演奏家を聴き比べることで、個性の違いがわかります。
CD自体、数多く世の中に出回っているので、どれから聴いていいのか迷いますが、
ジャズの場合、その日によって演奏が異なってくるので、
いわゆる「名演」として世の中で評価されているものから、まずはいくつか聴き比べて、
自分好みのミュージシャン(ボーカリスト)がどういうタイプなのか探っていってはいかがでしょうか。

ということで、次回からはいわゆる「名演」「名盤」の聴きどころを、順に紹介していきたいと思います。

posted by ありあ at 19:36| Comment(0) | はじめて聴くジャズボーカル
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