2015年10月21日

今月のジャズ聴き比べ:どちらがお好き?!

毎月第三火曜日に新宿の朝日カルチャーセンターで開講されている寺島靖国氏の「ジャズ聴き比べの楽しみ」
さて今回は・・・。

フランク・シナトラも歌っていた「コートにすみれを」(Violets for your furs)という曲。
はじめに作者であるマット・デニス自身の歌声を“Plays and Sings"(1953年の録音)から聞いた後、
ジョン・コルトレーンとズート・シムズという2人のテナーサックス奏者による演奏を聴き比べました。
聞いたのは、コルトレーンの初リーダーアルバム“Coltrane"(1957年)と“Jutta Hipp With Zoot Sims“(1956年)。

どちらが好きかとのお尋ねがあり、私はコルトレーンを選びましたが、でも困るんですよね、こういう問い。
ズートも重量感のある素朴な音色がいい味を出していて、ユタ・ヒップのクールなピアノとよくあっているし。
どちらが好きかをあえて選ぶよりも、それぞれどこに良さがあるのかを感じ取っていく方が、耳も心も豊かになる?ような気がするのですが、いかがでしょうか。
師匠だったピアニストの故山川浩一氏が「芸風はそれぞれ違うから」と言いながら、私たち弟子を暖かく育てて下さっていたことを思い出しました。

アップテンポな曲でのドラムのブラシワークの聞き比べもありました。
ジョー・ジョーンズのドラムは、アルバム“Jo Jones Trio”から‘I got rhythm’
ケニー・ワシントンのドラムは、トミー・フラナガン(p)のトリオによるアルバム“Jazz Poet"(1989年)の中の‘Mean Streets’という曲なのですが。。。
この曲、トミー・フラナガンの初リーダー作“Overseas"(1957年)では‘Verdandi’というタイトルで、エルビン・ジョーンズがドラムをたたいていました。
“Jazz Poet"での演奏の方がテンポが早く、ブラシワークも超絶なのですが、それより若干テンポを落とした“Overseas"での演奏の方が、ドラミングの細かい技を聞き分ける楽しみがあるように感じました。

そのほかに、ベニー・グットマン楽団のアレンジャー、エドガー・サンプソンによるグッドマン・オーケストラと、
グッドマンのいないエドガー・サンプソン・オーケストラによる‘Don't be that way’の聴き比べ。
似たような演奏なのですが、後者の方が華やかに聞こえるのが不思議。
また、キューバのトロンボーン奏者、フアン・パブロ・トーレスという人の曲を2曲聴きました。

最後に今日聞いた中のお勧めを。。。。
マット・デニスは‘Angel Eyes’や‘Everything Happens to Me’‘The Night We Called It a Day’
‘Will You Still Be Mine’といった素晴らしいスタンダード・ナンバーを残しています。
全てが自作曲の“Plays and Sings"の中では、彼がピアノを弾きながら歌っているので、どんなイメージでこれらの曲を作ったのかがよくわかります。
しなやかな歌声が素敵です!

posted by ありあ at 02:49| Comment(0) | ジャズ聴き比べ
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