2017年03月13日

正統派JAZZ Vocalを多彩なアプローチで:ティアニー・サットン〜‘Jazz’Vocal 名盤・名唱(10)

ジャズファンの皆様に向けてvocalistの私が選んだ、CD全部聴きからのお勧めpick up♪
今回ご紹介するのはTierney Sutton (1963- )。

先頃授賞式があったグラミー賞でBest Jazz Vocal Albumにノミネートされていましたが、そのほかにも過去5回にわたって同賞にノミネートされている実力派。
透明感のある声や確かな音程とリズム感で、繊細かつ大胆なジャズ・ヴォーカルの醍醐味を味わうことができます。

私がお勧めを選ぶ時の基準は、愛聴盤にして繰り返し聴きたいと思ったアルバムであるかどうか。
その意味ではじめにお勧めするのは1998年にリリースされたデビューアルバム“Introducing Tierney Sutton”です。

卓越した歌唱力で、聞き慣れたスタンダードナンバーをどのようなアプローチで聴かせてくれるのかが、彼女のアルバムの聴きどころ。
ファルセットや軽やかな声質を駆使したスキャットも巧みです。

In Love in Vain とMy Heart Stood StillはベースとのDuo。
ピアノとのDuoでは、抜群にswingしているIf I Were a Bell やバラードの繊細さが卓越したIn the Wee Small Hours of the Morning。
超アップテンポのThe Song Is You 、チック・コリアのHigh Wireなど、バラエティに富んだアプローチが楽しめます。

ミュージシャンは、ピアノがChristian Jacob とMichael Lang、ベースがTrey Henry、ドラムスが Ray Brinker、フリューゲルホーンにBuddy Childersが参加。

次のお勧めは2000年にリリースされた "Unsung Heroes" 。
こちらのアルバムは、タイトルどおり楽器奏者がよく演奏する楽曲が収められたもの。

軽々とswingしているクリフォード・ブラウンのJoy Spring、ジェリー・マリガンの演奏で有名なBernie's Tune、ウェイン・ショーターのSpeak No Evil、ディジー・ガレスピーのCon Alma、ジミー・ロウルズのThe Peacocksにノーマ・ウィンストンが歌詞をつけたA Timeless Placeなど。

数々のアルバムの中でスタンダードナンバーの斬新なアレンジが聴きどころになっているのは、彼女が20年の長きにわたり、同じメンバーによるティアニー・サットン・バンドで演奏していることが大きいと思うのです。

デビュー・アルバムに参加していたクリスチャン・ジェイコブ、トレイ・ヘンリー、レイ・ブリンカーにベーシストのケヴィン・アクスト( Kevin Axt)を加えたのがメンバー。
彼らはリーダーとサイドメンではなく、バンドのCo-leaderという関係性に立って音楽をともに創っているとのこと。
お互いを知り尽くしたメンバーが、相互にリーダーシップを発揮してアイデアを出し合っているんですね。

アレンジが興味深い曲では、それらのアイデアをどんな曲にどのように発展させて応用できるのか、あれこれ考えながら聴くのも勉強になります。

バンド歴が長いので、アレンジの効いた演奏はライブでも安定しています。
2005年にリリースされた“I'm with the Band”はNYのバードランドでのライブ録音。

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ボビー・マクファーリンやアル・ジャロウを敬愛する彼女は、2013年にリリースされたジョニ・ミッチェルに捧げるAfter Blueというアルバムで、先頃亡くなったアル・ジャロウとのDUOも残しています。

次回はアル・ジャロウのアルバム紹介を是非。

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posted by ありあ at 17:37| Comment(0) | ‘Jazz’Vocal 名盤・名唱
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