2021年06月04日

哀愁漂う等身大の魅力:カーティス・スタイガース〜‘Jazz’Vocal 名盤・名唱(19)

アイダホ生まれのCurtis Stigers は今年55歳のテナーサックス奏者。
90年代にはロックシンガーとしてヒットチャートを賑わせていたそうですが、2001年のアルバムからジャズに転向し、現在に至っています。

今回、彼の全リーダーアルバムを年代順に聴いてみたのですが、90年代の彼の歌が私には無機質に聞こえてしまって・・・。

哀愁漂う枯れた声でエモーショナルに歌う彼の魅力が、ジャズミュージシャンとの共演で生き生きと表現されているのです。
以後多くのアルバムで共演し、アルバムのプロデュースを共に担っているのが、ジャズ・ピアニストでありオルガン奏者のラリー・ゴールディングス 。

Concord Jazzから出された最初のジャズヴォーカル・アルバム“Baby Plays Around”の選曲はスタンダードだけでなくjazz tuneが豊富で、scatも見事。
チェットベーカーの持ち歌も多く収録されていますが、チェットの歌よりもダイナミクスが効いていて表現力が豊かです。

彼の歌うビートルズのI Feel Fineがいい味を出していると、以前にこのブログでご紹介しましたが、この曲が入っているアルバムが2003年の“You Inspire Me”。
どの曲もアレンジが魅力的です。
例えばスタンダード曲のI fall in love too easily。
短い曲なのでどんな風にアレンジしようか、私などいつも迷うのですが、このアルバムでは演奏時間が全収録曲の中で最も長い8分30秒!

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昨年リリースされたアルバム”Gentleman”は、オリジナル曲が多いのですが、ラリーのピアノにあわせた彼の歌は、物語を語っているよう。
歌詞をしっかり聴き取りながら味わうと、55歳の大人の男性が抱く等身大の思いが、陰影のある歌声で迫ってきます。
この中で私が好きな曲は、5拍子のHere we go again。

彼のHPでは、今のご時世だからなのか、キッチンで歌うというコンセプトで定期的に配信をしていました。
ギターを抱える彼の脇で3匹のわんちゃんたちがはしゃいでいる飾り気のなさに心が和みました。

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posted by ありあ at 02:39| Comment(0) | ‘Jazz’Vocal 名盤・名唱
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