2023年07月27日

飛翔する透明なvoice:ノーマ・ウィンストン〜‘Jazz’Vocal 名盤・名唱(24)

ロンドン生まれのNorma Winstoneは今年81歳。
つい先頃もピアニストWill Bartlettとの共作で新譜The Soundless Darkを発売したばかりで、今なお精力的に活動しています。

確かなスキルとい驚異の声域をもつ彼女ですが、その演奏は、ソフトな“声”がゆったりと空間を舞うイメージ。
来日したときにライブを聴きに行ったことがあるのですが、会場がやさしくおだやかな空気に包まれて心地よかったのを覚えてます。

1970年代後半には夫だったピアニストのジョン・テイラー、トランペット奏者のケニー・ウィ―ラ―とともにAzimuth(アジマス)というグループを結成しECMレコードに作品を残していますし、そのほかにもユニークなアルバムが数多くあるのですが。
それらをコレクションして年代順に聴いていったなかから、お勧めの必聴アルバムをピックアップしますね。

はじめにLike Song, Like Weather (1999年、Koch)
こちらはノーマと元夫のピアニスト、ジョン・テイラーとの息の合ったDUOアルバム。

私のお気に入りは1曲目のLazy afternoon。タイトルどおりけだるい雰囲気をもった曲ですが、ノーマの世界観たっぷりの歌唱がとてもあっています。
デイブ・ブルーベックの曲、Strange Meadowlarkもゆったりとしたスペイシーな歌唱。
一方ベーシストのスティーブ・スワローの曲に彼女が歌詞をつけたLadies in Mercedesは、
エキサイティングな仕上がりになっています。

次にお勧めするのはWell Kept Secret (1995年、Hot House)。
こちらはビル・エヴァンス・トリオの最晩年のドラマー、ジョー・ラバーベラを迎え、彼女のアルバムでは珍しいSWINGYな演奏も楽しめます。
ピアノはジミー・ロウルズ、ベースはジョージ・ムラーツ。
Joy Springは軽やかなscatが圧巻。

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今回私が選んだのは、いずれもスタンダードナンバーを取り上げたアルバムになりました。
リスナーとして、というよりも、こんな風に演奏できたら?!というヴォーカリストとしての憧れが(今回に限らず)お勧めアルバムのチョイスに影響しているんだと思います。

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posted by ありあ at 00:35| ‘Jazz’Vocal 名盤・名唱