2018年02月01日

先頃決まったグラミー賞受賞アルバムは?

2回にわたって候補作のご紹介をしましたが、Best Jazz Vocal Albumは、セシル・マクロリン・ サルヴァント(Cécile McLorin Salvant)の “Dreams and Daggers”に決まりました。

Best Jazz Instrumental Albumに輝いたのは、作編曲家でピアニストのビリー・チャイルズ(Billy Childs)のアルバム“Rebirth”。
早速聴いてみましたが、エリック・ハーランド(Eric Harland)の迫力あるドラミングに痺れました。
Backwards BopやDance of Shivaといったハードな曲調のビリーのオリジナルが特に聴きごたえあり。

Best Latin Jazz Albumを受賞したピアニスト、パブロ・シーグレル(Pablo Ziegler)の“Jazz Tango”というアルバムも聴いてみました。
バンドネオンとアコースティック・ギターを加えたトリオによるライブ盤。
こんな楽器の編成で緊張感あふれたリズムが次々繰り出されるのですからたまりません.


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2018年01月26日

今年のグラミー賞候補アルバムご紹介part2

前回の続きです。

Porter Plays Porter (feat. Nancy King)の“Porter Plays Porter”
ピアニストのランディ・ポーターのトリオによるコール・ポーター曲集です。
9曲のうち6曲を歌っているナンシーは1940年生まれの77歳。
大好きなヴォーカリストで私もアルバムを集めてます。

この作品でもハスキーな歌声でのフェイクやスキャットが楽しめますし、Night and DayやJust one of Those Thingsのアレンジも面白い。

The Baylor Projectの“The Journey”
ヴォーカリストのジーン・ベイラー(Jean Baylor)とジャズ・ドラマーのマーカス・ベイラー(Marcus Baylor)によるアルバム。
二人は御夫婦です。

ジーンはR&Bデュオで活動していた方らしく、このアルバムもゴスペルやソウルがべースに。
マーカスのドラムも圧巻です。
ミュージシャンの演奏も含めて聴きごたえがあったのはAfro Blue。

最後にジャズメイア・ホーン(Jazzmeia Horn)の“A Social Call”。
1991年生まれ、26歳の彼女のファースト・アルバムです。
2015年のセロニアス・モンク・コンペティションと2013年のサラ・ヴォーン・ジャズ・コンペティションの両方で優勝している実力派。

奔放なスキャットやフェイクが持ち味です。
ベティー・カーターのTightがアルバムのトップに入っていて、歌い方にもどこかベティーの影響が。。。。。。

voiceを自由に駆使したAfro Blueやベースとの速いテンポでのDuoで始まるSocial Callなど、聴きごたえのあるアレンジがあちらこちらに。
スタイリスティックスのPeople Make the World Go Roundはミュージシャンの白熱した演奏で全く違う印象の曲になっていました。
今後の活躍がとても楽しみな新人の必聴アルバム。

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5作品を聴いて感じるのは、ジャズというジャンルに収まらないアルバムが少なくなかったこと。
個人的にはジャズ・ヴォーカルの魅力満載のJazzmeia Hornのアルバムが一番楽しめましたが。
果たしてどの作品が受賞するでしょうか?

グラミー賞の発表は日本時間の1月29日です。

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2018年01月21日

今年のグラミー賞候補アルバムは?

今年もやってきましたこの季節!
2回に分けてBest Jazz Vocal Albumのノミネート作品を私なりにご紹介しますね。

はじめにご紹介するのは、ラウル・ミドン(Raul Midón)の“Bad Ass and Blind”。
アルバムのタイトルに‘Blind’とあるように、彼は盲目のシンガー・ソングライター兼ギタリスト。
1966年生まれの51歳です。

彼のオリジナル曲が中心ですが、懐かしいソウル・ミュージックを聴いているような温かさにあふれたアルバム。
1曲目のタイトル曲からファンキーですし、Gotta Gotta Giveでは耳に馴染むリズムパターンのアレンジが頭から離れなくなります。

スティーヴ・ミラー・バンドのFly Like An Eagleは唯一のカヴァー曲。
オリジナルの曲調をベースにした、若干テンポを落とした演奏が心地良くて、何度も繰り返し聴いてしまいました。

ラップあり、多重録音によるコーラスあり、卓越したギターソロあり。
ジャズやソウルといったジャンルを超えて楽しめます。

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このブログで既にご紹介をしたセシル・マクロリン・サルヴァント(Cécile McLorin Salvant)の“Dreams and Daggers”もノミネートされています。

彼女は2016年に“For One to Love”で既に受賞していますが、今回はどうでしょうか。
3月末にまた来日するそうで、Blue Note TOKYOの席を早速予約してしまいました。

続きは後日に。
グラミー賞の発表は日本時間の1月29日です。

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2017年12月14日

この程CD化されたカーメン・マクレエのアルバムは?

1966年にメインストリーム・レコードから出された“CARMEN McRAE”というLPが先頃CD化されました。

カーメンの黄金期を支えていたピアニスト、ノーマン・シモンズのトリオ〜ベースはヴィクター・スプローレス、ドラムスはスチュ・マーティン〜との共演。
全体的にスロウなテンポで、じっくり聴かせる選曲なのが特徴的でした。

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ベースとのDUOで始まるJust in Timeは、ノリにくそうなテンポであるにも関わらず抜群のswing感。

スロウテンポのBye Bye Blackbirdのイントロとエンディングでは、ベニー・グッドマン楽団の演奏で有名なGoodbyeのフレーズが使われている粋なアレンジ。

'Round Midnightは、1988年の名盤“Carmen Sings Monk”とは別の歌詞で歌っていたのが新鮮な印象。
60年代に録音されたほかのアルバムでも、本作と同じ歌詞だったので、当時はこちらの歌詞で歌っていたのかな〜なんて思ったり。

時空を超えて語りかけてくれている気分を味わえるカーメンのバラードは、やっぱり絶品です。

(補足)スロウテンポでのBye Bye Blackbird。同じ歌い回しのバージョンを以前に聴いた覚えがあるのに、どのアルバムだったか思い出せなくて、もやもやしてます・・・。

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2017年12月12日

お勧めのクリスマス・アルバムは?

この季節、街のあちこちで流れるクリスマスソング。
BGMとして聞き流してしまいがちですが、ジャズ・ボーカル・ファンが楽しめるアルバムをご紹介しますね。

ゴスペルがルーツの6人組男性コーラス・グループTake6は、クリスマス・ソング・アルバムを3枚出しています。
その中でも“We Wish You a Merry Christmas”は、The christmas songやHave your self a merry little christmasといったポピュラーなクリスマスソングが満載のアルバム。

Go tell it on the mountainという曲ではソウルフルな歌声に圧倒されますし、O little town of bethlehemという曲では賛美歌が素敵にアレンジされていました。

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ジャズ・コーラスといえばマンハッタン・トランスファーですが、彼らの初の全編アカペラ・アルバムが“An acapella christmas”。
ToylandやChristmas is comingといった曲では、幻想的な雰囲気のコーラスが楽しめます。

どちらのアルバムにも集録されている曲がWinter wonderland。
ソウルフルなTake6のフェイクをマントラと聴き比べてみるのも面白いですよ。

12月25日(月)は私も東京倶楽部本郷店でライブです。
普段はシンプルに歌っていたクリスマス・ソングですが、Take6を聴いて、リズムやテンポを変えて今年は歌ってみようかな〜と思いました。

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2017年11月20日

個性的なユニットTHREESOMEの新作は?

8月にリリースされた“Whatever”というアルバムは、マリーンさん(vo)とクリヤ・マコトさん(p)、吉田次郎さん(g)が結成したユニットによる2作目です。

マリーンさんの歌は、本作でもダイナミクスがきいていて素晴らしく、クリヤさんと吉田さんによるバッキングやアレンジも個性的でした。

スリリングで聴きごたえがあったのは、ピアノとギターのDUOによる曲。
前作(2016年リリースの“Cubic Magic”)でもそうでしたが、アップテンポな曲で交互にソロをとりながらのインタープレイは、グルーヴが半端じゃない!
ヴォーカルファンではない方も十分楽しめるアルバムです。

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本作も編集なしでレコーディングされたそう。
お二人でのDUOアルバムやライブも、もしあったら是非是非聴きたいです。

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2017年10月25日

先頃発売されたカーメン・マクレエのライブ盤:聴きどころは?

この7月に、メインストリ−ム・レコード・マスター・コレクションというシリーズの一貫で発売された“Live and Doin' It”は、1965年にサンフランシスコで録音されたライブ盤です。

ミュージシャンは、1962年に同じくサンフランシスコで録音された“Live at Sugart Hilll ”と同じメンバ−。
ピアノがノーマン・シモンズ(Norman Simmons)、ベースがヴィクター・スプロールズ(Victor Sproles)、ドラムがステュワート・マーティン(Stuwart Martin)。

1964年にリリースされたアルバム“Bitter Sweet”にも収録されていたGuess I'll Hang My Tears Out To Dryを、本作ではカーメン自身のピアノで聴くことができます。
歌い回しとピアノのバッキングのタイミングが絶妙で気持ちいい。

Guess Who I Saw Todayという曲は、レイ・ブライアントと共演している1957年の名盤“After Glow”の中に、危うい男女の関係を緊張感一杯に「演じている」カーメンの名唱が残されています。
本作では、くつろいだライブの中での崩した歌い方だからでしょうか、前作とは別の主人公が登場するラジオドラマを鑑賞しているような錯覚に陥りました。

The Lady is a Trampのようなアップテンポの曲も迫力がありましたが、バラードで歌っているCorcovadoや、Trouble Is A Manといった曲を聴くと、カーメンの歌うバラードの説得力を改めて実感することができます。

これからもカーメンのアルバムは、コレクションして勉強していかなければ・・と思いました。

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2017年10月18日

セシル・マクロリン・サルヴァントの新譜は?

1989年生まれのCécile McLorin Salvantの4作目。
9月末に発売されたNYヴィレッジ・ヴァンガードでのライブアルバム“Dreams & Daggers”は、オリジナルを含めた22曲が収められた2枚組です。

声で巧みに様々な表現ができるヴォーカリストだと思います。
例えば2016年にグラミー賞の最優秀ジャズ・ヴォーカル・アルバム賞を受賞した前作“For One to Love”の中のGrowlin' Danという曲では、キュートなwhisper voiceで歌いながら、これでよくノドを痛めないな〜って思うようなダミ声を出していたり。

本作でもMad About The Boyでは、Madという言葉を歌詞にあわせて色々な声色で表現しています。
ボブ・ドローのNothing Like YouやガーシュインのMy Man's Gone Nowも、多彩な声を駆使しながらダイナミクスを聴かせた表現が素晴らしい、

ライブの観客の歓声がすさまじくて、どんなステージングだったのか、とても気になりました。

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2017年09月22日

ダイアン・リーブスの新譜は?

現役女性ジャズヴォーカリストの最高峰Dianne Reeves。
このほど発売された“Light Up The Night”は、2016年に開かれた南フランス“ジャズ・イン・マルシアック”でのライブの模様を収録しています。

ミュージシャンは、ピーター・マーティン (p)、ホメロ・ルバンボ (g)、レジナルド・ヴィール (b)、テレオン・ガリー (ds) という今年5月に来日した時のメンバーに加えて、ハーモニカのグレゴア・マレ。

来日公演のときもそうだったのですが、観客とのコール&レスポンスで会場を盛り上げている曲が何曲かあって。
歌の完成度にとどまらず、彼女のライブはエンターテイナーとしての魅力にもあふれています。

来日公演でも歌っていたパット・メセニーのMinuano(Six Eight)やAll Bluesといった曲も収録されていて、ステージングのスケールの大きさに心が震えた5月のライブを懐かしく思い出しました。

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2017年08月11日

迫力あるベテラン・シンガー、バーバラ・モリソンの新譜は?

1949年生まれのBarbara Morisonは、西海岸に拠点を置いて活躍するJazz & Bluesシンガー。
アルバム“I Wanna Be Loved”がJazz Week のChartにランクインしていたので聴いてみました。

ハスキーな声とダイナ・ワシントンを彷彿とさせるブルース・フィーリングあふれた歌い回し。
Please Send Me Someone To Loveのようなシャウトするシンガーが得意とする曲だけでなく、September In The Rain のようなスタンダードでも、彼女の個性的な表現を楽しむことができます。

今年83歳のテナー奏者、ヒューストン・パーソン(Houston Person)が共演しているのも聴きどころ。

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バーバラは去る7月に15年ぶりに来日されていたとのこと。
迫力がある楽しいライブだったのではないかと推測します。
次の来日があったら逃さないようにしようと思いました。

Jazz Week のChartや『Jazz Life』『Jazz Japan』といった雑誌を見て、これは?!と思ったvocalistの新譜は聴くようにしているのですが。
その中には「是非お勧めしたい」という気持ちにならなかったアルバムで、ブログ掲載に至らなかったものも、やっぱりあるんですよね。

人によって好みが違うので一概に言えませんが、このアルバムのように「聴いてよかった!」と思えるクオリティが高いアルバムを、これからもご紹介していくことができたらと思います。

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posted by ありあ at 21:54| Comment(0) | お勧めCD/ミュージシャン

2017年08月09日

ジョン・ピザレリによるシナトラ&ジョビンのトリビュートアルバムは?

軽やかなヴォーカルを聴かせてくれるのがギタリストの John Pizzarelliです。
フランク・シナトラとアントニオ・カルロス・ジョビンが組んだ名盤“Francis Albert Sinatra & Antonio Carlos Jobim”の発売から今年で50年。
ということでこのほどリリースされたトリビュートアルバムが“Sinatra and Jobim @ 50”。

ジョンはボサノヴァ作品集“Bossa Nova”を2004年に、シナトラ・トリビュート・アルバム“Dear Mr. Sinatra”を2006年に出していましたが。
今回のアルバムでは“Bossa Nova”に参加していたジョビンの孫のダニエル・ジョビンとのDuetが聴きどころになっています。
ジョンのけだるい声がダニエルの声とよく似ていて、2人がからむサウンドが美しい。

何曲かがメドレーになっているのですが、曲の組み合わせや流れがとても自然。
ジョンお馴染みのギターとのユニゾンによるスキャットなど、聴きどころ満載です。

個人的に気に入った曲は、ジョンのオリジナルCanto Casual。
トリビュート・アルバムでありながら、ジョン・ピザレリの個性に溢れたアルバムでした。

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2017年07月26日

アニタ・オデイ未発表音源のアルバムは?

今月発売された“Anita O'day Live In Tokyo 1964 + 5”。
アニタの初来日時に有楽町のホールでライブ収録された未発表音源が、世界で初めてリリースされたアルバムです。
時期的には、Verve最後の名盤“Anita O'Day and the Three Sounds”が出たあとにあたるでしょうか。
絶頂期のスリリングな演奏が楽しめます。
Bob Corwin(pf)以外のメンバーは、猪俣猛(ds)ら日本人のプレイヤー。

この日のアニタの歌は、フレーズの先取りや解決を遅らせたりして、拍の感覚を伸ばしたり縮めたりする自由な表現が目立ちました。
それまでのアルバムに集録されていた、アニタの「名唱」でお馴染みの曲が選曲されていましたが、アルバムの歌とは全く違ったフレージングで、ジャズ・ヴォーカリストとしての本領を発揮しています。

I cried for youでは4バースで次々とソロを回しているのですが、アニタがミュージシャンを翻弄している様子?!が目に浮かぶような、白熱した演奏でした。

アルバムの後半には、米国のTVで放映された番組にアニタが出演した時の演奏が5曲入っています。
My funny Valentineでの美しい高音が印象的でした。

このアルバムで、アニタの歌に対する新たな発見ができたよう気がします。
未発表音源があったらまたリリースして欲しいです。

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2017年07月25日

国内初CD化されたサラ・ヴォーンのアルバムは?

5月に発売された“Sarah Sings Soulfully”は、私が大好きなSarah Vaughanが1963年にスタジオ録音したアルバムです。

アレンジはジェラルド・ウイルソン(Gerald Wilson)。
この人は、ロサンジェルスを処点としたビッグバンドのリーダーで、エラの“Things Ain't What They Used to Be”(『ヴァーサタイル・エラ』)というアルバムもアレンジしていましたが、このサラのアルバムは、西海岸のミュージシャンによるコンボがバックです。

1曲目がA Taste of Honeyだったので、『ヴァーサタイル・エラ』のようにpops調のアレンジが多い選曲なのでは?と思っていたのですが。。。。。。。
こちらのサラのアルバムは、オルガンがバンドのメインになっていて、ファンキーなサウンド。
曲のテンポも全体的にslowなので、サラ特有の粘っこいフレージングを随所で聴くことができます。

例えばナット・アダレイの曲にジョン・ヘンドリックスが詩をつけたSermonette。
ランバート・ヘンドリックス&ロスも歌っているのですが、オルガンによるバッキングとたっぷり音価をとったサラのフレージングが、ファンキーなこの曲にぴったり。

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サラの国内初CD化アルバムには、4月に発売された“Sweet‘N’Sassy”もあります。
同じ1963年の録音ですが、こちらのアルバムはオーケストラをバックにしたゴージャスな演奏になっています。

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2017年07月21日

アンドレア・モティスの新譜は?

先月号の『Jazz Life』に紹介記事が掲載されていたAndrea Motisはシンガー兼トランペッター。
初めての個人名義によるリーダー・アルバム“Emotinal Dance”を聴いてみました。
スペイン出身の22歳で、10歳からジャズを聴き始め、11歳からビッグバンドに在籍していたとのこと。
小さい時からジャズに親しんでいたんですね。

ちょっとハスキーな声が羨ましいくらいにcute。
のびやかに歌っていたNever Will I Marryや、エディー・ジェファーソンによるヴォーカリーズの曲Baby Girlは、彼女の独特な声質が楽曲の良さを引き出しているようでした。
母国語だというカタロニア語の曲が3曲あり、エキゾチックな魅力も。

トランペッターなので楽器奏者のスキャットが聴けるのでは?と期待していたのですが、メロディ−を大切にするストレートな歌い方でした。
ジャズ・ヴォーカルで癒やされたいという方にお勧めのアルバムです。

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2017年06月26日

生誕100年にちなんだアルバムで蘇るエラの名唱

エラ・フィッツジェラルド生誕100周年を記念して、未発表音源によるライブ盤がリリースされています。
"'s Wonderful / Live in Amsterdam 1957 & 1960"
ジャズ・ヴォーカル・ファンなら知らない人がいない1960年の名盤、"Mack The Knife - Ella In Berlin"の2週間後に録音された11曲と、1957年に録音された10曲が収められています。

1960年録音のメンバーは、"Mack The Knife"と同じポール・スミス(pf)、ジム・ホール(g)、ウィルフレッド・ミドルブルックス(b)、ガス・ジョンソン(ds)。
"Mack The Knife"に収録されていたのと同じ曲が6曲入っていたのですが、"Mack The Knife"のテイクとエラのフレージングが酷似しているところが少なくないのに気づきました。
細部を比較しながら聴き比べたわけではないのですが、どう歌うかあらかじめ決めて歌っている様子がうかがえました。

1957年録音のメンバーは、ドン・アブニー(pf)、ハーブ・エリス(g)、レイ・ブラウン(b)、ジョー・ジョーンズ(ds)。
ゆっくりしたテンポの曲が少なくなく、見事にコントロールされた美しい歌唱が堪能できます。

ジョー・ウイリアムスの十八番のブルースRoll 'Em Peteは、両者のライブともに取りあげられていましたが、1960年に録音されたヴァージョンでは、Volareやパ−カーのMoose The Moocheといった曲が織り込まれながら延々とスキャットが展開されて聴きごたえ十分。

絶頂期のエラの歌声にもう一度出会える1枚です。

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2017年05月29日

亡きマーク・マーフィーの新譜出ました!

2015年10月に亡くなったMark Murphyの新しいCDがJazzWeekのチャートにランクインしていました。
4月にリリースされた“Wild And Free”。
1980年に録音されたキーストンコーナーでのライブ盤です。

マーク48才。
“Stolen Moments”(1978) や“Bop for Kerouac”(1981) といった名盤を出していた頃のアルバムだけに、Bopフイーリングにあふれた曲が満載。
一転してバラードのメドレーは繊細で美しい。

大胆さと繊細さを兼ね備えたライブ盤は、jazz vocalistを志しておられる方に特に聴いていただきたいです。
彼が亡くなってから、北極星が落ちたように沈んだ気持ちでいましたが、このアルバムはこれからも繰り返し聴き続けたい私の愛聴盤になりました。

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彼のライブアルバムは昨年にも2枚出ています。
2001年に録音された“Live In Italy 2001”と2008年に録音された“Live In Athens, Greece”。

晩年のマークのライブはますます自由でパワフル。
時にエキセントリックになる唱法は、人によって好みが分かれるかもしれませんが。

2008年のアルバムはマーク76才の作品ですが、excitingなミュージシャンからパワーが注入されたかのようで、年齢を全く感じさせません。
ギターのSpiros ExarasとピアノのThomas Rueckertの演奏が素晴らしい。

幸せな時間をありがとうございます。

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2017年05月17日

ダイアナ・クラールの新譜は?

5月5日に発売になったダイアナ・クラールの新譜TURN UP THE QUIETを聴きました。
彼女のジャズのスタンダートアルバムは11年ぶりとのこと。

どの曲も原曲のメロディーを大切にした素直で飾らない歌唱。
派手さや凝った趣向がない分、ダイアナのピアノを含めた演奏全体の小粋さが堪能できるアルバムです。

日本盤のみボーナストラックとして最後に収録されていたHow deep is the oceanは、原曲のメロディーを大きく外れて、独自の世界観で歌っていましたが・・・。

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2017年02月27日

グレゴリー・ポーターのJazzアルバムを聴くなら

パワフルなバリトン・ヴォイスのGregory Porter。1971年生まれで現在45歳です。
Take Me to the Alleyが、2017年のグラミー賞・最優秀ジャズ・ヴォーカル・アルバム賞を
受賞しました。

2014年にはLiquid Spiritで既に同賞を受賞済み。
2012年にリリースされたアルバムBe Goodの中のReal Good Handsという曲はBest Traditional R&B Performance部門にノミネートされていました。
若い頃から教会でゴスペルに親しんでいたというインタビュー記事も。
ジャンルを超えて活躍している実力派ヴォーカリストです。

Jazz好きな方が楽しめるのはどれか、この機会に全アルバムを年代順に聴いてみました。
お勧めできるのは2010年のデビュー作Water。
インディーズ・レーベルながら、こちらも最優秀ジャズ・ヴォーカル・アルバム賞にノミネートされた作品です。

ウェイン・ショーターの作品Black Nileでは、グレゴリーのパワフルなスキャットが圧巻。
フレディ・ハバードやショーターとの共演で活躍していたベテラン、ジェームス・スポルディング(as) が参加しているのも聴きどころです。
バラードSkylarkでは、極上のスタンダード・ナンバーを堪能できます。

一度聴くと頭から離れないソウルフルな1960 What? という曲は、デトロイトの暴動を歌ったプロテスト・ソングだそう。
song writerとしての彼が、シンプルで印象的なフレーズにどのようなメッセージを乗せるのか、こだわりを持って作品を仕上げている様子がうかがえます。

ジャズに限らず彼の代表曲を楽しみたい方には、ライブ盤Live in Berlin (2016) があります。

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いつも帽子をかぶってるグレゴリー。
ユニークなルックスがチャーミングですね♪

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2017年02月11日

聴いてみました★グラミー賞ノミネート作品(その2)

2017年のグラミー賞Best Jazz Vocal Albumのノミネート作品を引き続きご紹介。

はじめにRené Marieの“Sound of Red”
彼女は2015年にもノミネートされています。

今回のアルバムはアレンジも含め、全曲が彼女自身のオリジナルという意欲作。
歌と楽曲・アレンジの素晴らしさで、始めて耳にする曲ばかりでも十分に楽しめます。
私がいいな〜と思ったのはIf You were Mineという曲。
表現豊かにswingし、聴いていて思わずYeahhh!とかけ声が出てしまいました。

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1955年生まれの彼女。プロのシンガーとしてのキャリアは41歳かららしい。
これからますます円熟していきそうで、応援したくなります。

次いでThe Tierney Sutton Bandの“The Sting Variations”
ティアニー・サットンは1963年生まれ。
2006年、2010年、2012年、2014年にもそれぞれノミネートされています。

今回のアルバムはスティングの曲をジャズにアレンジ。
恥ずかしながら私、この中の彼の曲は、以前に生徒さんのご希望でレッスンして差し上げたFragileしか知らなかったんです。。。

しかしながら、例えば1曲目の Driven to Tears では、マイルスのSo Whatのイントロやソロが織り込まれていたりしてユニーク。
スティングの原曲を知らない方でも十分に楽しめます。

ポピュラーな曲のカヴァー・アルバムと全曲オリジナル・アルバム。
対照的な2作品をご紹介しましたが、前回取り上げた3枚のアルバムを含め、どれが受賞の栄誉に輝くのでしょうか。

これまでのノミネート回数の実績を考えると ティアニー・サットンかな?と思いますが、個人的には意欲的な作品を世に出し続けているルネにとって欲しい。。。

この2人がこれまで出したCD。
私もコレクションしていて、このブログでもお勧めを紹介しようと思っていたところでした。
AccuJazz.ComというサイトのVocal Jazzのチャネルでたまたま耳にし、どちらも歌唱力がすばらしかったので。

お気に入りのミュージシャンの新譜は、Jazz LifeやJAZZ JAPANといった雑誌でチェックできますが、こちらのサイトではそれまで聴いたことがなかったミュージシャンの素晴らしい演奏に出会えます。

グラミー賞の授賞式は2月13日(月)9:45からWOWWOWで放送されるそうです。

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2017年02月02日

聴いてみました★グラミー賞ノミネート作品(その1)

勉強不足で最近のJazz Vocal界の動向に疎かったので、2017年のグラミー賞Best Jazz Vocal Albumに何がノミネートされているか調べてみました。
昨年のJazz Chartにそれぞれランクインされていた記憶は残っているのですが、この機会に全部聴いてみることに。

“Upward Spiral” − Branford Marsalis Quartet With Kurt Elling
このブログでもご紹介した大好きなカート・エリングが参加したアルバム。
彼は、コルトレーンとジョニー・ハートマンに捧げた“Dedicated to You”で2010年にもこの賞を受賞をしています。

“Take Me to the Alley” − Gregory Porter
深みのあるバリトン・ヴォイスのグレゴリー・ポーターは1971年生まれ。
いつも帽子をかぶってるユニークなルックスのおじさんです。
2010年にファースト・アルバムを出した遅咲きですが、2014年に“Liquid Spirit”でこの賞を受賞しており、本作はソロ4作目。

R&Bファンの方に好まれるソウルフルな楽曲が多いですが、このアルバムの中の彼のオリジナル‘Fan The Flames’はジャズ好きな私が、思わず繰り返し聴いてしまった曲。
ちょっとしたフレージングがカート・エリングの歌い癖と激似だったように感じたのは私の気のせいでしょうか?

“Harlem On My Mind” − Catherine Russell
Jazz & Bluesシンガーのキャサリン・ラッセルは1956年生まれ。
2006年に最初のソロアルバムを出していて、本作は6枚目です。

ビリー・ホリデイやダイナ・ワシントンの影響を受けたと書いてあったので、ハスキーにビブラートを効かせながら歌い上げるソウルシンガーのような歌声を予想していたのですが、演奏スタイルは昔懐かしいニュー・オーリンズ・ジャズを思い出させるもの。
お父上のルイス・ラッセル氏がルイ・アームストロングと共演していたピアニストだったらしく、その影響なのかもしれません。

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そのほかには、私が好きなヴォーカリストのアルバムが2つノミネートされていました。
“The Sting Variations” − The Tierney Sutton Band
“Sound of Red” − René Marie

こちらのご紹介は後日あらためて。

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posted by ありあ at 21:28| Comment(0) | お勧めCD/ミュージシャン