2021年07月23日

ニーナ・フリーロンの新譜は大きな愛に包まれて

先頃発売されたNnenna Freelonの新譜は“Time Traveler”、約10年ぶりのアルバムです。

1曲目の I Say a Little Prayerは、アレサ・フランクリンやディオンヌ・ワーウィックも歌っていたバカラックの曲。
ニーナもかつては軽快なアレンジでレコーディングしていましたが、今回はゴスペルを思わせる慈愛に満ちた歌声で、全く別の曲のようでした。

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HPによれば、今回のアルバムは2018年から2020年の間に録音されたのですが、その間に、40年連れ添った彼女の夫がALSで2019年に亡くなられたとのこと。
今回のアルバムでは、2人の思い出に満ちた曲が選曲されているそうです。

タイトル曲Time Travelerはニーナのオリジナル。
アルバムにはこんな言葉が記されていました。
〜歌は、誰も行ったことのない場所に連れて行ってくれたり、過去の大切な時に瞬時に戻ることができる時間旅行(time-traveling)の宇宙船のようなもの。
それぞれの曲が時空を超えて、過去と現在が一体となった、永遠の愛に満ちた場所へと私を誘ってくれるのです。
彼がこれらの曲を聴いて、人生の終わりに得られた光の中で微笑んでくれたことに、感謝しています。

Moon RiverやTime After Timeといったスタンダードを聴いていても、アルバムに込められた彼女の思いが重なって、これまで意識したことがなかったような大きくて力強い愛の言葉が、それぞれの歌詞に込められているように感じました。

ギターとのDUOによるスタイリスティクスの You Make Me Feel Brand Newやマービン・ゲイのメドレーも。多彩な選曲で、私たちも懐かしい時間旅行が楽しめます。

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2021年06月19日

必聴 サラのライブ盤

4月に発売されたサラ・ヴォーンの“Live at the berlin philharmonie 1969”・
定期購読している雑誌『LAZZ LIFE』最新号の記事で見つけました。
1969年に行われたベルリン・ジャズ・フェスティヴァルでのピアノ・トリオとのライブ。

帯には「サラがMercuryを去りMainstreamと契約するまでの間、レコード会社に縛られることなく、ステージ活動に専念し世界中をツアーしていた時期のライヴ音源からの発掘」と書かれていました。
2回の公演のうちTVで生放送された2回目の公演はCD化されていましたが、1回目の公演も含むパッケージ化ははじめてとのこと。

バックをつとめているのはジョニー・ヴィース(p)、ガス・マンクーソ(b)、エド・プッチ(ds)。このトリオがサラのバッキング・グループだったのはごく短期間だったようです。

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サラの歌声が繊細にコントロールされており、あらためて驚かされます。
特にバラード。低音から高音まで管楽器のように彼女の体が「鳴っている」感じ。

Misty、My Funny Valentineや Fly Me to the Moonのように飽きるほど聴いてきた大スタンダードナンバーで、これだけ心が揺さぶられるとは。。。
サラのファンのみならず、ジャズヴォーカルファン必聴のアルバムだと思います。

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2021年06月17日

アレサ・フランクリンのチャーチ・コンサート

2018年に亡くなったアレサ・フランクリン。
1972年、LAの教会での伝説のコンサートを記録した映画『アメイジング・グレイス』が公開されています。
どのタイミングで見に行くか、考えているところです。

その前に予習をしようと購入したのが、先月リリースされた『至上の愛 ~チャーチ・コンサート~ <完全版>』。
これまでLPで紹介されていたものを、この度の映画の公開に併せて2日間のLIVEの未編集ドキュメンタリーとして完全収録しています。

タイトル曲のアメイジング・グレイスにおけるアレサの歌の神々しさ。
キャロル・キングのYou' ve got a friendも新鮮。
CDのサウンドからも聴衆の熱気が伝わってきて、映画館へ行くモチベーションが高まります。

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ゴスペルのアルバムにはこれまでほとんど接したことがなくて、アレサのアルバムも、いずれもコンピレーション・アルバムですがJazzの楽曲を集めたアルバムをこれまでは繰り返し聴いていました。

お勧めのアルバムはAtlanticから出されている“Aretha's Jazz”。
ソウルの女王がなんとMoody's Moodを歌っていてびっくり。
Crazy He Calls Meでは、こんなバラードの表現もあるんだなと勉強になります。

アレサのソウルのアルバムの中で私が好きなのは1974年にリリースされたYoung, Gifted and Black。
選曲がバラエティに富んでいて楽しめます。

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2021年03月25日

グレッチェン・パーラトの新譜:フロール

2015年のアルバムLive in NYCがグラミー賞のBest Jazz Vocal Album,にノミネートされたのをきっかけにして、私も過去のアルバムを聴いてきました。
こちらは10年ぶりのスタジオ録音です。

透きとおるウィスパーヴォイス。
その声質を活かして、ブラジル系のテイストがこれまでのアルバムでは中心になっていましたが、今回の選曲も独特。

オリジナルに加えてアニタ・ベイカーや、ロイ・ハーグローヴ、.バッハ、デヴイッド・ボウイなども、彼女ならではのサウンドで料理されています。

ミュージシャンは、ブラジル人ギタリスト&カヴァキーニョ奏者のマルセル・カマルゴ、
チェリストのアルティョム・マヌキアン
パーカッション奏者のレオ・コスタ がメイン。

ベースの代わりにチェロ、ドラムセットではなくパーカッションによって奏でられる軽いサウンド。
歌詞をつけずにハミングのようなスキャットで通す曲も多かったです。

個人的にはピシンギーニャの曲「ロサ」と.バッハの無伴奏チェロ組曲がよかったかな。
「聴かせよう」としなくてもハミングだけでも十分楽曲として成り立つんだと気づかせてくれましたが、それも確かな歌のスキルがあってこそ。

florというのはポルトガル語で花の意味だそう。
花が咲き始め、目覚める。女性としての自分の在り方のメタファーとして。
子育てに専念してきたけれどまた音楽に戻ってお届けするという意味がこめられているそうです。

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自分の声に対しては、正直で偽りのない状態であろうとする直感に従ってきた、と彼女がかつてのインタビューに答えていたのを思い出しました。
独特の声を活かした歌唱法とサウンドが楽曲を届けるコンセプトと相まって個性的な魅力を放ったアルバムです。

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posted by ありあ at 13:59| Comment(0) | お勧めCD/ミュージシャン

2021年03月19日

グラミー賞/ベストジャズボーカル ノミネートアルバム

今回ノミネートされていた女性ボーカルのアルバムは3枚。
まずCarrmen Lundy ”Modern Ancestors ”
カーメン・ランディは好きなヴォーカリストなので、以前にこのブログでもご紹介したことがあります。

このアルバムも全曲彼女のオリジナル。
はじめて聴くのに印象的に耳に残る曲ばかり。曲調も変化に富んでいて飽きません。
楽器の演奏と歌が見事に溶け込んだ印象を与えるのは、彼女自身がアレンジに携わっているだけでなく、キーボードやギターなどの演奏を担当しているからでしょうか。
メッセージ性が高い曲もあって、Flowers and Candles(花とキャンドル)は、周りの世界の危険性を子供に伝えようとする歌。
今年66才で、迫力のある歌声と素晴らしいボーカルテクニック。
素敵なアルバムのデザインも彼女。本当に多彩な人です。

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Somi が Frankfurt Radio Big Bandと共演した“Holy Room: Live at Alte Oper”
ソミというヴォーカリストを聴くのははじめてでした。
イリノイ州でルワンダとウガンダからの移民として生まれた39才のソングライター。

このアルバムでも人種差別や家庭内暴力といった社会問題と関わる曲が収録されています。
歌声はアフリカンテイストのグルーヴに溢れていますし、ビッグバンドによるライブ演奏なので迫力満点。
ピアニストの百々(どど)徹さんが参加されています。

Thana Alexa“Ona”
タナ・アレクサも聴くのははじめてでした。
33才、クロアチア系アメリカ人で作曲やアレンジも手がけます。

アルバムの「Ona」とはクロアチア語で、「She」に該当する言葉だそうです。
2017年、ワシントンDCでの女性の権利に関するデモ行進に参加した経験に触発されて作られたアルバムらしい。2曲を除いた全てが彼女のオリジナル曲です。
中にはLGBTQに関わる曲も含まれていたのですが、そんな曲を聴いていると「女性ヴォーカル」「男性ヴォーカル」という区分でこのような記事を書くこと自体に違和感を感じてしまいました。。。。
歌声はsomiと似ているかも。大草原に風が吹くような壮大なスケールです。

今回ノミネートされた全アルバムを聴いていて思うのは、メッセージ性の高いアルバムが多かったということ。
オリジナル曲を書いて歌う中で自らの主張も自由に込めることができる、ジャズボーカリストならではの社会的な役割を垣間見たような気がします。

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グラミー賞/ベストジャズボーカルアルバム

コロナの影響で今年は授賞式が遅れ、3月14日の発表となりました。
選ばれたのはこちら
Kurt Elling が Danilo Pérezと共演した“Secrets Are the Best Stories”
私が大好きなヴォーカリスト、カート・エリングがウェイン・ショーターカルテットのピアニスト、ダニーロ・ペレスと共演しているアルバムです。

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ペレスの曲だけでなく、ショーターやジャコ・パストリアス、ヴィンス・メンドーサの曲にカートが歌詞をつけていたりするので、いわゆるスタンダード・ソングブックではないのですが。

その詩は、気候変動や移民制度などの政治的なメッセージが込められ、敬愛する詩人や作家に捧げられていたり。

馴染みのない曲が多いのですが、何度でも聴いてその深遠な世界に浸りたくなるのは、ミュージシャンの素晴らしい演奏もさることながら、時に温かく時に情熱的なカートのバリトン・ヴォイスによるところが大きいのではないかと思います。
昨年春のブルーノートでの来日コンサート、中止になったのが残念でなりません。

ノミネートされたもう一人の男性ボーカリストのアルバムは
Kenny Washington“What 's the Hurry”
こちらは全曲スタンダードナンバーなので、カートのアルバムとは対称的。
ソウルフルなRiffs & Runsとファルセットの美しさが絶妙です。

このケニー・ワシントンという人、ゲストで収録されているほかのアルバムではスキャットバリバリなのに、このアルバムではそんな彼の良さが出ていなくて、個人的には少し物足りなかったです。。。

話題になった新しいアルバムと出会いたくて、昨年も一昨年もノミネートアルバムを全部入手して自分なりに聴き比べをしていたのですが、ブログに書きそびれてました。
今回の女性ボーカリストによるノミネートアルバムのご紹介はまた次回に。

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2021年03月05日

井上智氏の新譜:やっぱりJazzが好き!と思える1枚

かつてご自宅までうかがってレッスンをしていただいていたギターの井上智さん。
2020年はNYから日本に戻られて10年、という節目の年。
去る11月に発売された4年ぶりの新譜 "9SONGS"は、全曲が井上さんのオリジナルです。

まず感じたのはメロディーがどれも親しみやすいこと。
歌詞をつけて持ち歌にしたくなってしまう曲ばかりです。

・・と思っていたら
バンド・アンサンブルを考え、収録曲はシンプルな曲想になるよう心掛けた・・とJazz Life12月号のインタビュー記事に書かれてました。
曲を作るときは、ギターを弾きながら、鼻歌でメロディを口ずさむ感じで全体像を作っておられるそうで、そういうことだったのか、と納得。

収録曲もバラエティに富んでいて、曲順も絶妙。
サルサ調の曲の次にバップが続くのを聴きながら、「あ〜こういうの好き・・」と思わず涙ぐんでしまいました。

11月下旬からストレスで体調を壊してしまう中で、このアルバムを聴いていたからかもしれません。
リリース記念ライブにもうかがえなくて残念でしたが、ようやく体調も整ってきたので、私も再びジャズ修行頑張らなくては・・。

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2020年03月27日

こんな時こそもっとジャズを聴く

終末や夜間の自粛要請。
心が塞ぐときこそ、腰を据えてじっくりジャズを聴いていきたいと思います。

ネットで普段聞いているAccu Radio。
http://www.accujazz.com/
こちらのジャズのチャンネルの作曲家別コーナーではビートルズの曲を集めていて。
ジャズミュージシャンがどんなアレンジで彼らの曲をとりあげているのか勉強になります。
私ならこの曲、どんな風にしようかな・・などと想いをめぐらせながら聴くのですが。

ヴォーカリストのカーティス・スタイガーがswingyに歌っていたのがI feel Fine.
けだるい歌い方とハスキーな声がこの曲にぴったり。

このアルバム、持っていたのですが、彼の存在をしばらく忘れていました。
以前来日した時に聴きに行き、私好みのヴォーカリストだったのですが。
4月には新譜も出るらしい。
これまでのアルバム、コレクションしてじっくり聴いてみたくなりました。

あ、これいいなと思うと、そこからつるつると探索の道に入り込んでいき、新しい出会いに落ちて、しばし沼にはまる。

そんな風にして世界が広がっていくんですよね。何ごとも。

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2020年02月02日

丸山繁雄酔狂座の新譜

ヴォーカリスト丸山繁雄氏の新譜を聴きました。
タイトルはSomewhereで、スタンダードナンバー中心に10曲を収録。

共演する丸山繁雄酔狂座のメンバーは
山口真文氏(sax)、米田正義氏(pf)、小牧良平氏(b)、小松伸之氏(dr)。
スタジオ録音のアルバムは久しぶりだそうです。

丸山氏は今年68歳だそうですが、声に力強さがあって。
タイトル曲Somewhereをはじめとし、バラードのHow Long Has This Been Going On?といった曲も、高音の声の張り方が半端じゃない!

その中で私が心ひかれた曲はCool
ブロードウェイ・ミュージカル、ウエスト・サイド・ストーリーの中のナンバーです。
丸山氏がライブで歌っていたのを聴いた時に、ジャズの曲として聴き応えがあるところに惹かれて、私も持ち歌にしたい!と思いながら、楽譜が作成できないまま未だに実現できていません。
アルバムの曲はほとんどが米田さんのアレンジだそうですが、私はこの曲どんな風に仕上げましょう?!

次にいいなと思ったのは、マーヴィン・ゲイの曲 What's Going On.
軽くしなやかな歌声に心が和みました。

丸山先生 今はいかがお過ごしでしょうか。。。。

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2019年06月02日

最近聴いた新譜

しばらくブログの更新をさぼっていましたが、この間も色々なアルバムを聴いてました。

jazz vocalの新譜では、バネッサ・ルービンがタッド・ダメロンの曲を歌った“The Dream Is You: Vanessa Rubin Sings Tadd Dameron"というアルバム。
Good BaitやLady Birdといったインストでよく演奏されている曲も収録されていたので期待していたのですが。
確かにうまいんだけれど、きれいに歌いすぎていて、もっとスリリングな歌い方があってもよかったのに。。と正直思ってしまいました。

ベティ・カーターの新譜のタイトルは“Music Never Stops”
彼女が亡くなる6年前、1992年のリンカーンセンターでのライブ録音です。
ジェリ・アレンやサイラス・チェスナットによるピアノトリオだけでなく、ビッグバンドやストリングスのバックで多彩な歌唱が楽しめます。
彼女のライブは、ピアノトリオとの自由奔放な演奏が個人的には好みです。。。

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この2枚、新譜をチェックするために私が時々のぞいているJazz weekのJazz Cartに今日現在もしっかりランクインされていますので、人気があるアルバムみたいです。
興味のある方は是非聴いてみてください。

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2019年05月05日

出ました!ロバータの新譜

私がリスペクトしているロバータ・ガンバリーニの新譜が4月末にでました。
3年半ぶりのレコーディングだそうです。

サラ、エラ、カーメンに捧げるというテーマで、タイトルはDedications。
3人の偉大なヴォーカリストの代表曲を、ピアノとのDUOで歌っている日本限定盤です。

選曲はこちら。
1. Lady Be Good/How High The Moon
2. As Time Goes By
3. Willow Weep For Me
4. Blame It on My Youth
5. Two For The Road
6. Lullaby of Birdland
7. It Don't Mean A Thing
8. Misty
9. I Can't Give You Anything But Love

大スタンダードがオンパレードなので、ジャズ・ボーカルを始めたばかりの方にオススメしたい。
彼女の歌の特徴である子音の発音の美しさがピアノとのDUOで際立っていますし、scatも冴えわたっていて。
スタンダードナンバーをこんな風に歌えたら、と思わずため息が漏れてしまいます。

ピアニストはジェブ・パットン。
5月にはDuoでの来日公演も予定されているそうで楽しみです。

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2018年02月01日

先頃決まったグラミー賞受賞アルバムは?

2回にわたって候補作のご紹介をしましたが、Best Jazz Vocal Albumは、セシル・マクロリン・ サルヴァント(Cécile McLorin Salvant)の “Dreams and Daggers”に決まりました。

Best Jazz Instrumental Albumに輝いたのは、作編曲家でピアニストのビリー・チャイルズ(Billy Childs)のアルバム“Rebirth”。
早速聴いてみましたが、エリック・ハーランド(Eric Harland)の迫力あるドラミングに痺れました。
Backwards BopやDance of Shivaといったハードな曲調のビリーのオリジナルが特に聴きごたえあり。

Best Latin Jazz Albumを受賞したピアニスト、パブロ・シーグレル(Pablo Ziegler)の“Jazz Tango”というアルバムも聴いてみました。
バンドネオンとアコースティック・ギターを加えたトリオによるライブ盤。
こんな楽器の編成で緊張感あふれたリズムが次々繰り出されるのですからたまりません.


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2018年01月26日

今年のグラミー賞候補アルバムご紹介part2

前回の続きです。

Porter Plays Porter (feat. Nancy King)の“Porter Plays Porter”
ピアニストのランディ・ポーターのトリオによるコール・ポーター曲集です。
9曲のうち6曲を歌っているナンシーは1940年生まれの77歳。
大好きなヴォーカリストで私もアルバムを集めてます。

この作品でもハスキーな歌声でのフェイクやスキャットが楽しめますし、Night and DayやJust one of Those Thingsのアレンジも面白い。

The Baylor Projectの“The Journey”
ヴォーカリストのジーン・ベイラー(Jean Baylor)とジャズ・ドラマーのマーカス・ベイラー(Marcus Baylor)によるアルバム。
二人は御夫婦です。

ジーンはR&Bデュオで活動していた方らしく、このアルバムもゴスペルやソウルがべースに。
マーカスのドラムも圧巻です。
ミュージシャンの演奏も含めて聴きごたえがあったのはAfro Blue。

最後にジャズメイア・ホーン(Jazzmeia Horn)の“A Social Call”。
1991年生まれ、26歳の彼女のファースト・アルバムです。
2015年のセロニアス・モンク・コンペティションと2013年のサラ・ヴォーン・ジャズ・コンペティションの両方で優勝している実力派。

奔放なスキャットやフェイクが持ち味です。
ベティー・カーターのTightがアルバムのトップに入っていて、歌い方にもどこかベティーの影響が。。。。。。

voiceを自由に駆使したAfro Blueやベースとの速いテンポでのDuoで始まるSocial Callなど、聴きごたえのあるアレンジがあちらこちらに。
スタイリスティックスのPeople Make the World Go Roundはミュージシャンの白熱した演奏で全く違う印象の曲になっていました。
今後の活躍がとても楽しみな新人の必聴アルバム。

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5作品を聴いて感じるのは、ジャズというジャンルに収まらないアルバムが少なくなかったこと。
個人的にはジャズ・ヴォーカルの魅力満載のJazzmeia Hornのアルバムが一番楽しめましたが。
果たしてどの作品が受賞するでしょうか?

グラミー賞の発表は日本時間の1月29日です。

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posted by ありあ at 00:59| Comment(0) | お勧めCD/ミュージシャン

2018年01月21日

今年のグラミー賞候補アルバムは?

今年もやってきましたこの季節!
2回に分けてBest Jazz Vocal Albumのノミネート作品を私なりにご紹介しますね。

はじめにご紹介するのは、ラウル・ミドン(Raul Midón)の“Bad Ass and Blind”。
アルバムのタイトルに‘Blind’とあるように、彼は盲目のシンガー・ソングライター兼ギタリスト。
1966年生まれの51歳です。

彼のオリジナル曲が中心ですが、懐かしいソウル・ミュージックを聴いているような温かさにあふれたアルバム。
1曲目のタイトル曲からファンキーですし、Gotta Gotta Giveでは耳に馴染むリズムパターンのアレンジが頭から離れなくなります。

スティーヴ・ミラー・バンドのFly Like An Eagleは唯一のカヴァー曲。
オリジナルの曲調をベースにした、若干テンポを落とした演奏が心地良くて、何度も繰り返し聴いてしまいました。

ラップあり、多重録音によるコーラスあり、卓越したギターソロあり。
ジャズやソウルといったジャンルを超えて楽しめます。

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このブログで既にご紹介をしたセシル・マクロリン・サルヴァント(Cécile McLorin Salvant)の“Dreams and Daggers”もノミネートされています。

彼女は2016年に“For One to Love”で既に受賞していますが、今回はどうでしょうか。
3月末にまた来日するそうで、Blue Note TOKYOの席を早速予約してしまいました。

続きは後日に。
グラミー賞の発表は日本時間の1月29日です。

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posted by ありあ at 01:44| Comment(0) | お勧めCD/ミュージシャン

2017年12月14日

この程CD化されたカーメン・マクレエのアルバムは?

1966年にメインストリーム・レコードから出された“CARMEN McRAE”というLPが先頃CD化されました。

カーメンの黄金期を支えていたピアニスト、ノーマン・シモンズのトリオ〜ベースはヴィクター・スプローレス、ドラムスはスチュ・マーティン〜との共演。
全体的にスロウなテンポで、じっくり聴かせる選曲なのが特徴的でした。

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ベースとのDUOで始まるJust in Timeは、ノリにくそうなテンポであるにも関わらず抜群のswing感。

スロウテンポのBye Bye Blackbirdのイントロとエンディングでは、ベニー・グッドマン楽団の演奏で有名なGoodbyeのフレーズが使われている粋なアレンジ。

'Round Midnightは、1988年の名盤“Carmen Sings Monk”とは別の歌詞で歌っていたのが新鮮な印象。
60年代に録音されたほかのアルバムでも、本作と同じ歌詞だったので、当時はこちらの歌詞で歌っていたのかな〜なんて思ったり。

時空を超えて語りかけてくれている気分を味わえるカーメンのバラードは、やっぱり絶品です。

(補足)スロウテンポでのBye Bye Blackbird。同じ歌い回しのバージョンを以前に聴いた覚えがあるのに、どのアルバムだったか思い出せなくて、もやもやしてます・・・。

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2017年12月12日

お勧めのクリスマス・アルバムは?

この季節、街のあちこちで流れるクリスマスソング。
BGMとして聞き流してしまいがちですが、ジャズ・ボーカル・ファンが楽しめるアルバムをご紹介しますね。

ゴスペルがルーツの6人組男性コーラス・グループTake6は、クリスマス・ソング・アルバムを3枚出しています。
その中でも“We Wish You a Merry Christmas”は、The christmas songやHave your self a merry little christmasといったポピュラーなクリスマスソングが満載のアルバム。

Go tell it on the mountainという曲ではソウルフルな歌声に圧倒されますし、O little town of bethlehemという曲では賛美歌が素敵にアレンジされていました。

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ジャズ・コーラスといえばマンハッタン・トランスファーですが、彼らの初の全編アカペラ・アルバムが“An acapella christmas”。
ToylandやChristmas is comingといった曲では、幻想的な雰囲気のコーラスが楽しめます。

どちらのアルバムにも集録されている曲がWinter wonderland。
ソウルフルなTake6のフェイクをマントラと聴き比べてみるのも面白いですよ。

12月25日(月)は私も東京倶楽部本郷店でライブです。
普段はシンプルに歌っていたクリスマス・ソングですが、Take6を聴いて、リズムやテンポを変えて今年は歌ってみようかな〜と思いました。

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2017年11月20日

個性的なユニットTHREESOMEの新作は?

8月にリリースされた“Whatever”というアルバムは、マリーンさん(vo)とクリヤ・マコトさん(p)、吉田次郎さん(g)が結成したユニットによる2作目です。

マリーンさんの歌は、本作でもダイナミクスがきいていて素晴らしく、クリヤさんと吉田さんによるバッキングやアレンジも個性的でした。

スリリングで聴きごたえがあったのは、ピアノとギターのDUOによる曲。
前作(2016年リリースの“Cubic Magic”)でもそうでしたが、アップテンポな曲で交互にソロをとりながらのインタープレイは、グルーヴが半端じゃない!
ヴォーカルファンではない方も十分楽しめるアルバムです。

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本作も編集なしでレコーディングされたそう。
お二人でのDUOアルバムやライブも、もしあったら是非是非聴きたいです。

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2017年10月25日

先頃発売されたカーメン・マクレエのライブ盤:聴きどころは?

この7月に、メインストリ−ム・レコード・マスター・コレクションというシリーズの一貫で発売された“Live and Doin' It”は、1965年にサンフランシスコで録音されたライブ盤です。

ミュージシャンは、1962年に同じくサンフランシスコで録音された“Live at Sugart Hilll ”と同じメンバ−。
ピアノがノーマン・シモンズ(Norman Simmons)、ベースがヴィクター・スプロールズ(Victor Sproles)、ドラムがステュワート・マーティン(Stuwart Martin)。

1964年にリリースされたアルバム“Bitter Sweet”にも収録されていたGuess I'll Hang My Tears Out To Dryを、本作ではカーメン自身のピアノで聴くことができます。
歌い回しとピアノのバッキングのタイミングが絶妙で気持ちいい。

Guess Who I Saw Todayという曲は、レイ・ブライアントと共演している1957年の名盤“After Glow”の中に、危うい男女の関係を緊張感一杯に「演じている」カーメンの名唱が残されています。
本作では、くつろいだライブの中での崩した歌い方だからでしょうか、前作とは別の主人公が登場するラジオドラマを鑑賞しているような錯覚に陥りました。

The Lady is a Trampのようなアップテンポの曲も迫力がありましたが、バラードで歌っているCorcovadoや、Trouble Is A Manといった曲を聴くと、カーメンの歌うバラードの説得力を改めて実感することができます。

これからもカーメンのアルバムは、コレクションして勉強していかなければ・・と思いました。

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2017年10月18日

セシル・マクロリン・サルヴァントの新譜は?

1989年生まれのCécile McLorin Salvantの4作目。
9月末に発売されたNYヴィレッジ・ヴァンガードでのライブアルバム“Dreams & Daggers”は、オリジナルを含めた22曲が収められた2枚組です。

声で巧みに様々な表現ができるヴォーカリストだと思います。
例えば2016年にグラミー賞の最優秀ジャズ・ヴォーカル・アルバム賞を受賞した前作“For One to Love”の中のGrowlin' Danという曲では、キュートなwhisper voiceで歌いながら、これでよくノドを痛めないな〜って思うようなダミ声を出していたり。

本作でもMad About The Boyでは、Madという言葉を歌詞にあわせて色々な声色で表現しています。
ボブ・ドローのNothing Like YouやガーシュインのMy Man's Gone Nowも、多彩な声を駆使しながらダイナミクスを聴かせた表現が素晴らしい、

ライブの観客の歓声がすさまじくて、どんなステージングだったのか、とても気になりました。

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2017年09月22日

ダイアン・リーブスの新譜は?

現役女性ジャズヴォーカリストの最高峰Dianne Reeves。
このほど発売された“Light Up The Night”は、2016年に開かれた南フランス“ジャズ・イン・マルシアック”でのライブの模様を収録しています。

ミュージシャンは、ピーター・マーティン (p)、ホメロ・ルバンボ (g)、レジナルド・ヴィール (b)、テレオン・ガリー (ds) という今年5月に来日した時のメンバーに加えて、ハーモニカのグレゴア・マレ。

来日公演のときもそうだったのですが、観客とのコール&レスポンスで会場を盛り上げている曲が何曲かあって。
歌の完成度にとどまらず、彼女のライブはエンターテイナーとしての魅力にもあふれています。

来日公演でも歌っていたパット・メセニーのMinuano(Six Eight)やAll Bluesといった曲も収録されていて、ステージングのスケールの大きさに心が震えた5月のライブを懐かしく思い出しました。

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