2022年12月19日

土岐英史氏が残されたアドリブ練習Book最新版はこちら

今月12日にALFANOTEから出版された
『聴いて体に入れる!枯葉で学ぶジャズアドリブ練習BOOK 〜メジャー&マイナーII-V-Iをマスター!』は 昨年6月に逝去されたサックス奏者、土岐英史氏による教則本。

制作途上のものを、氏のご遺志によりトランペッターの市原ひかりさんが完成させたそうです。

楽器別にinC、inB♭、inE♭の楽譜が用意され、それぞれに3つのキーによる譜面が掲載されていて、YouTube連動による音源を使った練習ができます。
もちろん土岐氏によるアドリブソロの音源も。

これまでに出版されていた土岐氏の教則本で、12Keyの II-V-Iフレーズを、繰り返し聴き、歌い、曲の練習にと、私もこれまでさんざん使わせていただきました。
なので聴き慣れた土岐氏のあたたかな音色が格別の思いで心に染みました。

土岐英史さん、これまで本当にありがとうございました。

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posted by ありあ at 14:46| Jazz修業

2020年02月02日

ジャズ・ヴォーカルの名盤も色々

私もたまにうかがっている四谷のジャズ喫茶いーぐるの店主、後藤雅洋氏による新刊を手に入れました。
小学館新書から『一生モノのジャズ・ヴォーカル名盤500』

「聴いた感じ」でインストのジャズアルバムを紹介する『一生モノのジャズ名盤500』は私も手元において重宝していたのですが、そのヴォーカル版が本書です。
「聴いた感じ」なので「目覚めの・・」とか「落ち着きの・・」といった項目で、アルバムの分類はざっくりしています(笑)。

お気に入りのヴォーカリストのアルバムで聴きのがしていたものはないか早速チェックしたのですが。。
私が最も敬愛するマーク・マーフィーが取り上げられていなくてショック!

私のこのブログでは、‘Jazz’vocal名盤・名唱というカテゴリーで、これぞオススメ!のヴォーカリストを何人かご紹介してきましたので、本書にも掲載されているかつきあわせをしたところ、掲載されていなかったのが
 シーラ・ジョーダン 
 ビヴァリー・ケニー
 マデリン・イーストマン
 キティ・マーゴリス
 ルネ・マリー
 ティアニー・サットン
 ヴァネッサ・ルービン
 アニタ・ワーデル
何故?!と思うメジャーなヴォーカリストもいますよね。

できるだけ幅を広くとる方針でアルバムを選んだというのが本書のコンセプトのようなので、知らないシンガーやアルバムについて私も多くを教えられましたが。

ジャズ・ヴォーカリストの耳で聴いて、"ジャズ”を感じるヴォーカルアルバムもまだまだたくさんあるので、私からもしっかりとご紹介していかないと。。と思いました。


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posted by ありあ at 03:24| Jazz修業

2019年08月05日

ジャズピアノ夏期講座

7月27日から8月1日まで国立音楽大学で開かれた社会人対象の夏期講習会に初めて参加することができました。
講師は世界的なジャズピアニスト、椎名豊先生!

前半3日間は理論編、後半の3日間は実践編で、朝10時から夕方16:30までビッチリ。。
毎日朝早く家を出て、暑い中休まず玉川上水まで通うだけでも、私にとって大きな試練(?!)でしたが、とてもとても刺激を受けた6日間でした。

ジャズの理論はこれまであれこれ学んできたのですが、ジャズ・ピアノを教わるのはほぼほぼ初めて。
生徒さんにジャズ・ヴォーカルを教えてさしあげるときに、少しでもまともにピアノが弾けるようになれば・・との思いで当初参加したのですが。

Voicingについて学んでいくと、ヴォーカリストとしての耳が鍛えられていくのを実感しましたし。
椎名先生が繰り返し強調しておられたswing feelや慣用フレーズの練習方法は、ヴォーカリストの訓練としても非常に示唆に富むものでした。

受講生の要望に応じて取り上げられる内容が変わるようで、毎年参加しているリピーターの方が多いのもうなずけました。

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posted by ありあ at 02:02| Jazz修業

2017年08月04日

『人生が変わる55のジャズ名盤入門』のススメ

ベーシスト鈴木良雄氏による本書は、昨年2月に竹書房から出版された新書。
ミュージシャンやヴォーカリスト、音楽プロデューサー、ジャズ喫茶のオーナーといった方々のアンケートによってランキングされたお勧めアルバム55枚が紹介されています。

「音楽評論家が書いていない初めてのジャズ・アルバムの入門書」と冒頭に書かれているように、ミュージシャンとしての視点でアルバムが紹介されている点が特色です。

これまで私も勉強のために、名盤と呼ばれているインストのアルバムは、数々の入門書を手がかりにしながら、それなりに聴いてきたのですが。

バッキングやフレージングのここが優れているといったところや演奏スタイルの特色等々。
鈴木氏のような偉大なミュージシャンがジャズの演奏を聴くときに、どこに着目しているのか知りたくて、本書を片手に再度名盤を聴き直しているところです。

私もこのブログでジャズ・ヴォーカリストの視点からVOCALアルバムをご紹介していますが。
本書を読むと、私自身の語彙の乏しさもさることながら、演奏自体のどこをどのように聴いているのかという点に、まだまだ未熟さを感じてしまいます。

ちなみに本書で紹介されていたVOCALアルバムは次の8点。
・Ella&Louis(19位):エラ・フィッツジェラルド&ルイ・アームストロング
・Chet Baker Sings(22位):チェット・ベイカー
・Mack The Knife Ella In Berlin(28位):エラ・フィッツジェラルド
・Gets / Gilberto(30位):スタン・ゲッツ&ジョアン・ジルベルト
・Lady In Satin(44位):ビリー・ホリデイ
・Helen Merrill With Clifford Brown(47位):ヘレン・メリル
・Crazy And Mixed Up(49位):サラ・ヴォーン
・Amoroso(54位):ジョアン・ジルベルト

このうちチェットとエラ、サラのアルバムは、私のブログでも、ジャズヴォーカルを始めて聴く方へのお勧めとしてご紹介したところです。

本書によれば、歌は歌詞を理解してナンボのもの。
歌はインフォメーションの中心が歌詞なので、楽器だけの曲とヴォーカル入りの曲を、同じ土俵では語れないと鈴木氏は書いておられましたが・・・。

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posted by ありあ at 10:42| Jazz修業

2016年12月30日

サテンドール閉店&ラスト・パーティー

この12月末で六本木サテンドールの現在のお店が閉店することになりました。
ビルの取り壊しで立ち退きになるのだそうです。

今日はラスト・パーティー。
関根敏行さん(pf) 、横山裕さん(b)、小泉高之さん(Ds)の演奏で、私を含め、参加したヴォーカリストがそれぞれ持ち歌をご披露。
今月リーダーライブを終えられた井上修一社長も歌って下さり、ベリーダンスやマジックの方も加わって、お名残惜しいけれども楽しい時間を過ごすことができました。

今年22年目を迎えた六本木サテンドール。
スタッフの皆さんの行き届いたサービスと超一流のミュージシャンの方々、ジャズ好きなお客様に支えていただいて、会心の演奏をお届けすることができる、素晴らしい環境のお店でした。
これまで有り難うございました!

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#サテンドールのHPより

新しいサテンドールは六本木交差点近くに、さらに広いスペースで3月1日にオープンされるとのこと。
また出演させていただける時に備えて、引き続き精進していきたいと思います。

皆様、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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posted by ありあ at 23:48| Jazz修業

2016年11月21日

ジャズ・ピアノの名盤を聴く会

『ジャズ批評』194号の特集「ジャズ・ピアノの名盤」に沿ったアルバムを聴く会が、高田馬場のジャズ喫茶マイルストーンで開かれました。

ジャズの歴史の流れを踏まえながら、2時間あまりにわたって当日紹介されたアルバムと曲はこちら。

・ソニー・クラーク・トリオ:“Sonny Clark Trio”(1957)より‘Be-Bop’
・ジョージ・ウオーリントン・クインテット:“George Wallington Quintet at the Bohemia”(1955)より‘Johnny One Note’
・バド・パウエル:“Jazz Giant”(1949)より‘Tempus Fugit’
・ウイントン・ケリー:“Kelly at Midnight”(1960)より‘Temperance’
・エロール・ガーナー:の“Concert by the Sea”(1955)より‘I'll Remember April’
・ウイントン・マルサリス:“Wynton Marsalis Mr Jelly Lord: Standard Time 6”(1999)より‘ Billy Goat Stomp’と‘Courthouse Bump’−ニューオリンズ・ジャズの創始者J.L.モートンの作品集です。
・ベニー・グリーン・トリオ:“Greens”(1991)より‘Time After Time’
・ケニー・カークランド:“Kenny Kirkland”(1991)より‘Ana Maria’
・ピーター・ビーツ:“Portrait of Peterson”(2013)より‘Blues for Oscar’
・ダド・モローニ(p)+トム・ハレル(tp):“Humanity”(2007)より‘The Nearness of You’
・カウント・ベイシー・オーケストラ:“April in Paris”(1957)より‘Shiny Stockings’

ビバップ・スタイルのソニー・クラークのアルバムと、ハード・バップ・スタイルのウイントン・ケリーのアルバムは、ベーシストとドラマーが同じ。
ポール・チェンバースとフィリー・ジョー・ジョーンズでしたが、ピアニストが違うと彼らの演奏が大きく違って聞こえるのが面白かったです。
フィリー・ジョー・ジョーンズの変化にとんだ演奏が素晴らしい。

ベニー・グリーン・トリオの演奏も、決して面白いとは言えない?楽曲を、アレンジとswingyな演奏で聴きごたえがあるものにしていました。
来年も来日するでしょうか。ライブ行きたいです。
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ということで、とても勉強になったこの企画。
次回は1,2月頃にヴォーカルを特集して開催するとのこと。
またうかがいたいと思います。

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posted by ありあ at 01:57| Jazz修業

2014年12月07日

ジャズのCDを30枚買うなら

家の近くのジャズ喫茶「マイルストーン」に久しぶりに寄ってみたら
店主の織戸優氏がこの秋発刊した電子書籍のちらしが入り口に。
題して『老舗ジャズ喫茶マスターが厳選!ジャズ名盤30』
アルバムごとに集結しているサイドメンにも注目しながらこれら30枚を聴いてみることで
ジャズの歴史がわかるようになる、らしい。

これは聴いていないとだめだよな〜という名盤は、
巷に出ているこの手の本を頼りに少しずつ集めていたつもりだったのに
この本が勧めるCDの中で私が持っていたのはわずか10枚ほど。
特定のミュージシャンのリーダーアルバムに偏っていて、幅広く聴いてこなかったことを反省。
持っていなかった20枚を、今年頑張った自分へのクリスマスプレゼント、ということに。

私の好みをしっかり覚えていて、行くと必ず新しい発見ができるCDをかけてくれる織戸さん。
この本を頼りに耳を鍛えたら、次の30枚として何を聴けばいいか、あらためて教えを請いたいと思います。
posted by ありあ at 00:58| Jazz修業

2014年05月04日

ジャズボーカルCDコレクション

いつから始めたか記憶が定かではありませんが、iPodにジャズのCDをコレクションして聞き始め
先日、収集したヴォーカルのCDを全て聞き終えることができました。
CD723枚、ヴォーカリストは合計184人(うち日本人は29人)。

いわゆるベスト版やMP3でダウンロードしたものは含めずに、少し古いですが
ジャズ批評社の『女性シンガー大全集』や山口弘滋氏の『ジャズ・ヴォーカル決定版』といった本を参考に
名盤と言われているもの、名前が知られていなくてもこれらの本で高く評価されていたシンガーのCD
ジャズ喫茶で聞いて「これは!」と思ったCDを中心にコレクションしていきました。

ヴォーカリストごとに年代順に聞きながら、ライナーノーツを参考に、
録音されたときのコンセプトや、一緒に演奏しているミュージシャンの違いによる演奏スタイルの違いを
味わいながら次々聞いていったわけです。

CDの数が多かった順から数えると
Ella Fitzgerald:44枚、Mark Murphy:40枚、Sarah Vaughan33枚という結果に。
エラはおそらく名盤と呼ばれるCDの数そのものが多いから、マークマーフィーとサラは私が大好きなヴォーカリストだから
自然と集まったのかもしれません。

これまでの懸案が終わってほっと一息。今はインストのCDの「名盤」を、
Benny Goodman、Duke Ellington、Count Basieといったところからコレクションして聞いています。
演奏していて迷うとき「答えはCDの中にある」
そんな心づもりで、心の底にグッドサウンドを少しずつ蓄積していければ、と思っています。

posted by ありあ at 22:56| Jazz修業