2016年10月10日

The things we did last summer〜ジャズヴォーカルお勧めレパートリー(4)

今年の夏も終わりましたね。
過ぎた夏の想い出を懐かしむ歌の中で私がよく歌うのが‘The Things We Did Last Summer’
「過ぎさった夏の想い出」というタイトルの、サミー・カーンという作詞家の歌です。

二人で乗ったボート、夏祭り、早朝のピクニックと突然の雨。
恋人どおしのきらきらした青春の日々が、映画の一場面のように切り取られて描かれています。
なので私も歌うときには、情景を一つ一つ頭に思い描きながら、歌詞を大切にして歌っています。

ジョー・スタッフォードやシナトラなど、多くのシンガーが歌っていますが、私が好きなのはチャーミングな歌声のビヴァリー・ケニー。
1954年頃に録音された "Snuggled On Your Shoulder"というアルバムに入っています。

切ない初恋を思い出すときの胸の痛みが表現されているような可憐な歌声。
曲調と歌詞にあった声色で歌うことの大切さにあらためて気づかされます。

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2016年08月30日

暑い夏には'Too Darn Hot’〜ジャズヴォーカルお勧めレパートリー(3)

ライブで歌う曲を選ぶとき、その日の天候や季節に応じて選曲を考えたりしますが、私が今年の夏に歌っていたのは‘Too Darn Hot’。
コール・ポーター作のミュージカルの中の曲ですが、エラ・フィッツジェラルドの名盤“Ella in Berlin”(1960)に入っているので、聴いたことがある方もいらっしゃると思います。

歌詞はこちら。
今夜は暑すぎて彼女を誘ってロマンスするどころじゃないよ〜〜という内容です。
http://www.metrolyrics.com/too-darn-hot-lyrics-ella-fitzgerald.html

持っていた楽譜にはサビの前までしか掲載されていなかったので "Ella Fitzgerald Sings the Cole Porter Songbook"(1956)から、メロディーとコード進行を聞き取って譜面にしました。
ソングブックシリーズでのエラは、過度にフェイクせずに原曲どおりに歌っていることが多いので、こんな時の参考になります。

メルトーメはこの曲を凝ったアレンジにしています。テンポも早めでかっこいい。
アルバム“Swings Shubert Alley”(1960)で聴くことができますよ♪

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色々なアルバムを聴き比べていて気づくのですが、コールポーター・ソングブックのエラの歌は、‘it's too darn hot' といったシンプルな歌詞/メロディーのところでも、swingのリズムにしっかりとのっています。
フェイクやスキャットの技をきかせること=swingすること ではないということにあらためて気づかされます。

さて今年の夏、いつまでこの蒸し暑さが続くのでしょうか?

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2016年08月16日

ボサノバの名曲をジャズと融合:O Grande Amor〜ジャズヴォーカルお勧めレパートリー(2)

開催中のリオ・オリンピックのマスコットの名前は「ヴィニシウス」、パラリンピックのマスコットの名前は「トム」だそうです。

トムはアントニオ・カルロス・ジョビンのニックネームだそうで、彼は作詞家ヴィニシウス・ヂ・モライス(Vinícius de Moraes)とのコンビで、多くのボサノヴァの名曲を世に出してきました。
おいしい水やイパネマの娘、No More BluesやHow Insensitive、今回ご紹介する曲O Grande Amor(オ・グランジ・アモール)もこの2人による楽曲です。
  
かなり以前にこの曲を歌いたい生徒さんがいたので、英語の歌詞をネットで見つけ出してレッスンさせていただいたことがあります。
英語のタイトルはLove's Greatness。
ポルトガル語の詩をそのまま英語にしたようですが、寛大な愛の切なさが哀愁ただようメロディーにのせてとつとつと語られていくような歌詞になっています。
https://bossadaydreams.wordpress.com/2011/03/28/new-english-version-of-o-grande-amor/
英語で歌っている音源が見つからなかったので、譜割りを自分で考えて、私も持ち歌にしました。

この曲の演奏で私が好きなのはスタン・ゲッツが1967年に録音した“Sweet Rain”に収められたテイク。
ピアノがチック・コリア、ベースがロン・カーター、ドラムがグラディ・テイト。
しかしながらテンポが若干早いので、このイメージで歌うと歌詞の持つ切ない雰囲気がうまく表現できません。

スタン・ゲッツとジョアン・ジルベルトが1963年に録音した“GETZ/GILBERTO”に収められたテイクはジョアンのポルトガル語のヴォーカルが入った緩やかなテンポ。
アントニオ・カルロス・ジョビンのピアノも加わっていて、ジャズとボサノバが不思議なバランスで融合されています。

ボサノバのけだるいリズムにあうのはやはりポルトガル語だと思うのですが、こちらのゲッツの演奏をイメージしながら歌っていると、英語の歌詞でも違和感なくリズムにのせられるような気がします。

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先のマスコットの名前はインターネットの投票で選ばれたそう。
さすがボサノヴァの国!と感心してしまいました。

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2016年08月06日

ジョビンの名曲でリオの空へ:ジェット機のサンバ〜ジャズヴォーカルお勧めレパートリー(1)

いつも同じ歌ばかり歌っていてもつまらない。
ジャズヴォーカルを勉強していて、新しくレパートリーに加える歌を探している皆様に、
私が好きなお勧めの曲をご紹介します。

今回ご紹介する曲は、アントニオ・カルロス・ジョビン作の「ジェット機のサンバ(Samba do Aviao)」。
英語のタイトルは‘Song of the Jet ’です。

ブラジルの航空会社のCM用に書かれた曲だそうで、歌詞には、旅客機の上空から眺めるリオの町の美しい景色が描かれています。

 〜グアナバラ・ベイの上空では、ケーブルカーが揺れていて
  眼下では小さなヨットもサンバを踊ってる

ボサノバのリズムにのって、歌詞の風景を頭に思い描きながら歌っていると、ちょっとした旅行気分に浸れて気持ちがいいですよ。
歌詞の中に「この飛行機はこれより着陸態勢に入ります。シートベルトを閉め、お煙草はご遠慮下さい」なんていう機内アナウンスのセリフも出てきます。

私はポルトガル語があまり得意でないので英語で歌っていますが、ピンキー・ウインターズ(Pinky Winters)が“Winters In Summer”というタイトルのボサノバ・アルバムで、英語で歌っているのが参考になります。
このアルバムのタイトル、自分の名前Wintersにひっかけているところがおもしろいですよね。

いよいよリオ・オリンピック。
TVなどでコルコバードのキリスト像を目にする度に、このメロディーが頭に浮かんでいます。
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